01
超高層ビルの間を1機の船が駆け抜ける。そして特徴的な一つの建物の前で停止した。
「着いたわよぉー」
「久しぶりだな、この建物」
那由多がそういうとまゆが続いて言った。
「私たちのマイホームだもんね。」
「早く行きましょ。」
陽菜がそういうと2人とも陽菜の後ろをついて行った。
「失礼しまーす。」
陽菜はそう言ったがまゆと那由多はちがった。
「ただいまー」
「那由多くん!まゆゆ!無事でなによりだったわ!」
そう言いながら2人にまとめて抱きついたのは高橋だった。
「よく帰ってきたわ、頑張ったわね。」
そう優しく言って2人の頭を撫でるのは前田だった。
麻里子と陽菜はその様子を優しく見守る。血はつながってないものの久しい家族の再開だ。温もりを感じるのだ。
だが、麻里子は胸が張り裂けそうな思いでこう切り出した。
「会長、それよりもあの事を……」
前田は泣きそうだが堪えて伝えた。
「2人ともまずはこっちに座って。2人とも落ち着いて聞いてね。私達はこれから貴方達に人類の全てを掛けて最後の闘いをしてもらうわ…既に各人類には伝えて了解を得ているわ…」
その後、前田から聞かされた話は正直とても那由多とまゆには信じられないものだった。
その話とは、、ある惑星に各人類から代表者2名男女を集めデスマッチをしてもらうということだ。最後まで残った人類が各人類の頂点となるといことだ…
話終わると麻里子が言った。
「これからは私の船に戻って訓練をするわよ、2人はしばらく戦闘もしてないみたいだし、早く感覚を取り戻さないと.....」
「わかってます。」
那由多はそう答えるとまゆと顔を見合わせた、まゆも覚悟を決めた顔をしうなずいている。
高橋はずっと泣いているみたいだが陽菜に背中を揺すられながら落ち着いている。
「2人とも辛いだろうけどがんばるのよ……ぁぁ」
もはやその面持ちは姉という感じではなくまぎれもなく2人の親のようだった。
「それじゃあ、いきましょ。」
「まゆゆ、那由多くん頑張ってね」
前田がそういうと那由多とまゆは微笑んで答えた。
「必ず、勝ち残って見せるよ、お姉ちゃん。それまで地球をよろしく!」
それから麻里子と陽菜に連れられまゆと那由多はplastic lipsに再び乗ることになる……