59話
「いやー今日は観客席かー!修二の晴れ舞台楽しみっすね!ラモスさん!モドリッチさん!」
「お前がキングに勝てれば修二と戦うのは俺たちだったんだがな」
「まーそう言うなラモス。来年は俺たちがここの舞台に立つぞ」
レアルからモドリッチ、ラモス、ノアン。
「悠人は日本の仲間と見るって〜良いよな国を跨いで活躍する同志。俺も海外出ようかな?」
「嫌なんでそうなるんだよ!俺も同じ国の同志だろ!」
「俺様をハブにするな〜」
パリ・サンからはネイマール、エムバペ、ジダン。
他にも数々の激闘を繰り広げた好敵手達。世界中のサッカーファンがこの一戦を待ち望んでいた。
シティのロッカールームにて
「みんな聞いてくれ。」
そう言ったのはここまでキャプテンとしてチームを引っ張ってきたシルバがそう言うとさっきまで騒がしかったロッカールームが静かになり再び口を開いた。
「勝っても負けても今シーズン最後の試合だが、今日からマンチェスターシティのチームキャプテンをデブライネにする。俺の途中交代や出場しない時なんかは付けていたキャプテンマークを今後付けてもらう事になった。みんなもニュースで知ってると思うが俺は移籍する事を決めた。だがここでやり残した事もある。シーズン五冠の偉業だ。シティこそが最強最高のチームであると証明しようぜ。」
「「「YEAH!!!」」」
ロッカールームの盛り上がりは最高潮になりデブライネが前に立ちシルバ同様チームを鼓舞
「いやー、キャプテンマークは荷が重いって思ったから1度断ったんだよね〜」
…出来ていないようだ。
ザワザワと話し出す選手たち。みんなニヤニヤして「大丈夫かよ!」などと言う者も居た
「でも、このチームでは他に俺しか似合わないだろ。五冠を賭けた試合。俺のチームキャプテンとして最初の試合。そしてシルバのマンチェスターシティとして最後の試合。『勝つぞ。』キャプテン命令だ」
「「「YEAH!!!」」」
最後にはしっかり盛り上げてくれる。流石デブライネだ。
最高潮のテンションでシティはロッカーを出ると相変わらずテンションの高いやつが絡んできた。
「修二!久しぶりだな!あれからブラジル行ったんだろ!良い所だったろ!」
「ハ、ハルクだっけ?相変わらず騒がしい奴だな」
「久しぶりだな、シュウジハシモト。今日はガス欠するなよ。」
整列前に修二へ絡んできたハルクを大人しくさせた
「よぉキング。今日は負けないぞ」
「ふっ。ここまで来るのは分かっていたがこんなに早く辿り着くとはな。さぁ、あの日の続きを始めよう」
「何言ってんだよ、俺は1人でここまで来たんじゃねーよ。それにあの日俺は負けてんだ。だからこそ今日勝つ」
そんな『怪物』と『若獅子』のじゃれ合いに気付き近付いて来る『百獣の王』が1匹。
「お前ら仲良さそうだな。初めまして修二君!」
「初めましてロナウドさん!」
レオとはまた違った威圧感に圧倒されながらも修二は返事をした。
「キングがよく君の話をするから気になってたんだよ!お互い頑張ろうな」
「お、おす!」
整列しピッチに出ると改めて感じる世界一を決める舞台の大きさについニヤついてしまう。円陣でデブライネは「俺達は望むものは全て持っている後は勝利だけだ。」そんな熱い事言われて上がらない男はいないだろう。円陣からそれぞれのポジションへ向かうとシルバが声をかけてきた
「修二、今日も楽しめよ!」
「はい!」
このクラブを必ず世界一に。そして試合が始まった。