55話
「良くやった修二!」
「ほんとにやっちまうとはな。」
「まだこれからだ。ばてるなよ!」
チームメイトも褒めながら雑に修二の頭を撫でる
「アグエロ!俺はあんたのポジション貰うつもりだから!」
「ふっ。簡単に渡さねーよ!だが良くやった。」
そう言いアグエロは他とは違い軽くポンっと手を修二の頭に添えポジションに戻った
「修二だけに良い格好させるな!行くぞお前ら!」
「「「おう!!!」」」
シルバの掛け声に全員が反応し気合いが入る。
気迫の守備でバルサの猛攻を凌く。
バルサのセンタリングをフェルナンドとスアレスが競りこぼれ球をペナルティエリア内でビダルが拾う。シティは4FWのうち両ウィングが下がっている為ゴール前が密集状態。ビダルはそんな中に居たメッシに速いグラウンダーのパスを放つとダイレクトで密集地帯の外にポジショニングしていたスアレスの足下へ。トラップしキーパーの位置を確認するとシュートモーションに入る。誰もが4点目だと思ったその時シルバがシュートをスライディングで触りゴールバーに当たる。
跳ね返ったボールはデブライネのもとへ。クリアせず上手く攻守の切り替え前へ走っていた途中出場で体力も余裕のあるスターリングに渡る。
ビダルも寄せるがスターリングは爆発的な加速で置き去りにしバルサは最終ラインに残る2人対シティは前に残っていたアグエロと修二を含めた3人。
修二に感化されたのか、スターリングは乗ったスピードを活かし60メートルを駆け上がりシュートモーションへ。
テア・シュテーゲンも出てきてピケも寄せると体を無理やり倒しながらペナルティエリア外で止まってフリーになっていた修二が無人のゴールへ決めハットトリック。
後半35分にシティが追い付いた。
カンプ・ノウが静かな空間になっていた頃、VIP席に居た彼らは、いや…彼女が1番騒がしかったかもしれない。
シティは喜ぶ間もなくボールをセンターサークルへ置きポジションに戻りシルバの激励が静かなカンプ・ノウに響き渡る。
「さぁ、あと1点だ。カンプ・ノウの要塞を崩しに行くぞ!」(修二お前は凄いやつだ。最後にいい思い出が出来そうだ。)
「「「おう!!!」」」