52話
転がって来たボールを神は当たり前のように決め本日2回目のパフォーマンスを自分の陣地へ戻って行った。
前半終了間際の失点にほとんどのシティの選手は下を向いていた。そんな中叫ぶバカも居た。
「ボール!早く!リスタートして点取りに行かないと負けますよ!」
「「「…プッ、ブハハハハ!!!」」」
「うるせぇぞ修二!コツ掴んだんだろ。キャプテン命令ださっさと点取ってこい!」
「当然です!行きますよ。」
前半ロスタイム1分。
シティはパスでバルサの陣地をかき乱そうと速いパス回しで左ウィングのザネにボールが渡り得意の柔らかなボールタッチでマークを抜けると中に蹴り込む。エースのアグエロに渡り枠内へきっちり飛ばすもテア・シュテーゲンが弾きコーナーに時間的にも前半ラストチャンスでデブライネのキックでセットプレーで上がってきたCBのアイメリクに合うボールもテア・シュテーゲンにパンチングで弾かれ笛がなる。
ペナルティエリア外に居た修二のもとへボールが行くとオーバーヘッドのシュートモーションに入っており笛が鳴り終わると同時にインパクト。バルサの選手も本気で反応した。しかし軍配は修二に上がった。
会場もノーゴールとわかっていてもその幻のゴールにカンプ・ノウに居た誰もが呆気に取られていた。それと同時に修二の持つ可能性、危険度にシティは希望が見えた。
「修二!もっと早くやれ!」
「デブライネ、無理があるだろ!」
「次は決めろ。いや、次も決めろ。キャプテン命令だ」
「任せてください!」
〜〜〜バルサのロッカールームにて〜〜〜
「監督の俺から見ても完璧な前半だった。おそらくカンプ・ノウに居る全員が我々の勝利を信じてる。後半も頼んだぞ。」
神が口を開く
「監督。完璧なんかじゃないですよ。彼らは強い、互角と見るべきだ。修二の幻のゴールは時間に救われただけでウチの選手は俺を含め反応できなかった。」
そう言うとバルサの選手たちはそれぞれが対策を話し出し油断など微塵もない良い状態で後半に臨む。
〜〜〜シティのロッカールームにて〜〜〜
「いやー、アイツらとんでもないな!」
「修二、行けそうか?」
「当然ですよ、勝つのは俺達だ!」
「みんな聞いてくれ。ポジションを変える修二、アグエロとツートップだ。フェルナンドとスターリングは交代。スターリングは右に入れ。」
「監督。4-2-4ですか?」
「流石だなキャプテン!察しが良い。勝ちに行くぞ」
「「「Yes!!BOSS!!!」」」
シティも超攻撃型の布陣で挑む。