51話
勝たなければ後がないシティ。要塞と化したカンプ・ノウで歴史を変える事が出来るのか。今キックオフ!
いきなりメッシの足下へ渡りアグエロとロドリがプレスへ向かうが軽くいなされサイドを駆け上がるアルバへ挨拶代わりのロングパスをウォーカーがカットしそこから全てワンタッチの流れる様なパスワークで右ウィングの修二へ渡る。
バルサも高い運動量が武器のビダルが寄せる。修二はワンフェイントで仕掛け抜きにかかるとスピードに乗せないよう素早く体を当て止められる。
(完璧に抜いたと思ったのに。流石だな…)
イタズラな笑顔でキープしているとビダルがボールに向かって足を出す。偶然にも修二の足に当たると体が半回転するほ飛ばされファールになる。
「ボールに行ったのになー。すまんな修二くん」
そう言って手を差し伸べ修二を立たせる
「大丈夫です!次は抜くんで!」
ビダルはニヤッと笑うとバルサの選手と話し出した
「切り替えろー!」
ピケの言葉にバルサは焦る
味方もほとんどが自陣にいるが素早いリスタートで修二の大外からデブライネが駆け上がるとディフェンスが整う前にセンタリングを上げる。
中に走り込んだザネの頭にドンピシャとは行かずとも触るも軌道は変わりゴールへ向かうが弱い当たりはテアシュテーゲンが弾くとその先にはアグエロが走り込むもピケがスライディングしながらギリギリクリアする。
クリアしたボールは神のもとへ来た。寄せに来た2人を嘲笑うかのようにシャペウで抜くと中のスアレスへパスするとダイレクトで枠を捉える。エデルソンが弾きコーナーキック。
ビダルがコーナーにセットするとキッカーのメッシが小走りで向かう。
シティは細かいマークチェックで声を掛け合うと観客がザワつきメッシの方を見るとボールを持ってドリブルを始めていた。
「リスタートされてたのか!」
やられたという顔で監督が叫びながら指示を出すがペナルティエリア外。神の左が放ったボールは大きく外から魔法のようにゴールへ吸い込まれた。
「「「うぉー!!!!ゴラッソ!!!」」」
カンプ・ノウが大きく揺れメッシもゴールパフォーマンスで観客の期待に応える。
「マジかよ。」
「修二!切り替えろ!」
「あ、はい!」
シルバがそう声をかけるが会場の空気、威圧感。カンプ・ノウの要塞は崩せない。そんな事を思ってしまう程今日のメッシ。いやバルセロナのクオリティは次元が2つ位上だった。
リスタート後もボールを奪われバルサの時間が続く。
スアレスのシュートをエデルソンが弾きこぼれ球がCBのストーンズの前に落ちる。大きくクリアしようとするも前にはアグエロ1人でカウンターにはならない。
「こっちだ!」
デブライネがペナルティエリア外の絶妙なポジショニングで足下へ要求しボールを貰い前を向く。ビダルとアルバが寄せるハードプレスの2人に挟まれ潰されるもファールはない。
しかしデブライネは倒されながらベッドで上がってきたウォーカーへパスを出す。完璧に裏を取ったそう思った瞬間ピケのスライディングでルーズになったボールにビダルが反応しウォーカーの欠けたシティの右サイドにボールを預けるとダイレクトで中のスアレスの足下へ収まるとディフェンスが切り替えきれてない内にシュートを放つとまたもエデルソンが弾く。そこには神が…