46話
試合はそのまま終了しまたもアウェイを同点で切り抜けホームでセカンドレグを迎える事に。
試合後ある店にて修二と翔太の2人の話
「翔太、いつからあんな走る選手になったんだよ」
「実は先日オリンピック世代代表の強化合宿の時に設楽監督に呼ばれて日本に帰ったんだよ。その時に貰ったアドバイスを実践中!」
「な!あの人にアドバイスもらったのかよ。羨ましすぎる。」
「1人で試合を成り立たせる選手が1番カッコイイ。お前にはその素質があるって言われちゃった」
「どーせ俺は守備はからきしですよ〜」
「あと、次の代表招集は絶対来いよ。」
「ん?なんでだよ」
「アジア予選前の親善試合がほとんど終わったのに今の監督に不信感を抱いている日本サッカー協会が監督交代の推薦投票をしたらしい。まだ正式に発表されてないけど設楽監督がその投票で1位になったから代表監督に赴任するらしいよ」
「マジ!?絶対行くわ」
「今回のワールドカップはベスト16の壁を越そう!」
「は?何言ってんだ。目指すなら優勝しかねーだろ!」
「修二らしいな…」
そう言うとピッチの上でバチバチにやり合ってた2人は笑っていた
すると、2人がいる店に七瀬、絵梨花、みなみが入ってきた
「修二!お疲れ様!」
「修二くーん!」
「翔太!お疲れ!」
「お、絵梨花にみなみ久しぶりだな」
「久しぶりだね!てか、飛鳥ちゃんがあんなにすごい選手なんて、なんで隠してたのよ!乃木高からプロに行くのは私が1番最初と思ったのに!」
「俺も知らなかったんだよ…そんな怒んなって」
「そう言えば飛鳥ちゃんシティの選手になったんだってね!おめでとうと伝えて置いてくれ」
「あぁ、伝えとくよ」
「修二、うちこれ食べたーい」
「みなみもー!」
「お、おう!好きなの頼め!」
久しぶりに会っても平和な人達であった。
そしてセカンドレグ(シティのホーム)
「修二、今日は勝たせてもらう。」
「1人で試合は成り立たせねーよ翔太。」
試合はシティのポジションサッカーを総合力で劣るクラブ・ブルッヘが止められるとは誰も思っていなかった。
ファーストレグは偶然だろうと解説者まで言っていた。この2人さえ居なければ。
翔太は修二へのマンマークを辞めボールを持ってる選手へハードプレス。シティはチーム全体でパスを回しポゼッションで支配率の高いサッカーをするチーム。だがアザールのキープ力は頭一つ抜けている。そんな言葉すら生ぬるいと言わしめる様に支配率が五分五分になるほど1人でボールを支配していた。
「あの2人はものが違うな」
「デブライネ!関心してる暇は無いだろ。ペナルティエリアの少し外であんなにキープされてたら心臓もたねーよ!」
「あぁ、すまん!キャプテン!すぐ戻る!」
若くして才能を遺憾無く発揮する2人はシティの脅威になりつつあった。
試合も均衡して動く気配のないまま前半が静かに終了した。