エースは俺 - 第4章【CL編】
42話
試合は前半悠人のロングフィードにネイマールがダイレクトで中へ、俊足エムバペがシティディフェンスを背負いながら追いつくきシュートを放つが右に逸れゴールキック
シティもデブライネからアグエロのポストプレー、左ウィングのザネへ渡るとさっきのやり返しと言わんばかりに修二が中へ走り込みダイレクトボレーで合わせるもクロスバーに当たりパリ・サンのゴールキックに
観客も最初からバチバチの展開に大盛り上がると激しい攻防が続いていた。
試合が動いたのは前半35分シルバのロングフィードに抜け出す修二

「修二!いけー!」

七瀬の声を背に修二ボックス内に侵入しシュートフェイントで相手GKを騙しながらマークも剥がす。そこからワンステップ置いてラボーナでゴールへ転がしシティ先制。

「修二!良くやった!」

「悠人、先制点は貰ったぞ!」

「七瀬の前だからな、1点くらい決めさせてやらんと可哀想やしな」

「その1点で後悔すんなよ」



後半戦に入ってもパリ・サンジェルマンの猛攻、マンチェスターシティの速攻と両者の多彩な攻撃パターンを遺憾無く発揮すると同様に両キーパーのファインセーブに助けられていた

「あと1点だ!相手の心を折りに行くぞ!」

シルバの掛け声虚しくハーフラインでパスカットした『ナポレオン』。ボールは悠人に渡りパリ・サンはカウンターをカウンターで返す。
この気を逃さなかったのは王様ネイマール。若きバロンドール候補エムバペ。
悠人のスルーパスにエムバペが追い付きキーパーを引き付け逆サイドにいたネイマールへ、お返しとばかりにラボーナで沈め同点。試合は同点で幕を閉じセカンドレグへ




場所は変わりフランスの七瀬と奈々未の家でパーティに招待された悠人と修二の4人でのお話。

「修二!ナイスシュートやったね!」

「ありがとう七瀬。でも勝てなかったのはすげー悔しい」

「んな簡単に勝たせるほど俺達は優しないで?セカンドレグは俺が勝つからな!」

「まーまー、2人とも!仲良くしなさい!ここはもうピッチじゃないんだから」

奈々未がなだめると話題は変わり

「だいたい国際親善試合の日本代表メンバーに選ばれながら何辞退しとんねん」

「だって今の監督年寄りしか使わねーじゃねーか!現に悠人や蒼だって使ってくれなかったろ」

「せやけど招集断ればもっと出してもらえへんやろ!」

「あの人が監督ならな〜」

「あぁ、設楽さんか。今FC東京の監督らしいぞ」

「あー、見た見た!去年リーグ優勝したらしいな。」

「しかも今FC東京のコーチ日村コーチらしいで!」

「拓真が師匠って呼んでる人だろ?相当凄いんだろうな〜」

「2人ともオリンピック世代代表を指揮しとるらしいからこれから全代表も有り得るかもな!」

話題が変わっても結局サッカーの話で七瀬は少しムッとして

「なー。あんたらサッカーの話しか出来へんの?」

「あ、わりぃ七瀬。夢の方は順調か?」

「ふっふっふっ。今度先生の展覧会の中にうちの作品が入る事が決定したんやで!」

「おー!凄いね!なぁちゃん!」

「七瀬の先生ってフランスでめちゃくちゃ有名やもんな!ネイマールさんの家に絵があったで!」

「へー、そんな凄いんだ。絵って1枚いくらするんだ?」

「先生のはな!1番最近のやと日本円で80億!」

「「「80億!?」」」

「今年1番やと120億やで!」

「俺らの市場価値より高いやんけ。」

「七瀬の絵は?」

「うちなんてまだまだ!この前100万で有名な資産家の子供が買うてくれたらだけやし…」

「そーなんだ。まぁ、これからだよな!」

「にしても七瀬の先生すごいんやな!」

(あー、こいつら金銭感覚バカになってる…まさか1番お姉さんの私が1番低いのはしょげるなー…)

と奈々未は思うのであった。

東魁 ( 2020/08/27(木) 12:00 )