13話
チームに合流するとそこにはなつかしいメンバーが集まっていた
「おかえり、修二」
声をかけてきたのは俺と同時期にレアルに加入しBチームの時からの相棒
ノアン・De・マドリード
パス、シュート、ドリブルの予備動作が殆ど無く読み勝つのは至難の業と言われるほどの完成度を持つ一級品の選手。修二と同時期にトップチームに昇格した。年は修二の1つ上で18歳
異名は『スペインの至宝』
「久しぶりだな。またよろしくな!」
「日本はどうだった?」
「まあまあだったよ。とりあえず日本一にはなってきた」
「色々あったみたいだけど良いリフレッシュになったみたいだね」
「そーだな」
ほかのチームメイトも元気そうだ
昔話をしていると監督がグラウンドに現れた
「修二、下部組織の監督の件は本当にすまなかった。また君のプレーが観れてうれしいよ。大会は頼むぞ」
「気にしてないので大丈夫です!任せてください。俺とノアンがいれば問題ないです」
久々のレアルでの練習が終わるとスフィアさんに呼び止められた
「お疲れ。久々のレアルでの練習どうだった?」
「凄く楽しかったです。またうまくなれそうです!」
「そりゃよかった。それで住むところなんだけど前にいた寮で部屋もそのままだから」
「ほんとですか!そのほうがありがたいです」
「じゃぁまた明日。」
修二はノアン達と夕食を済ませ寮へ
軽く部屋を整理してベットに飛び込みスマホをいじる
スペインに来てから全然スマホを見てなかったためLINEがたまっていた
七瀬
「ちゃんと着いた?ななはこれから学校。修二が学校おらへんと寂しいし楽しない...もう会いたくなってるけどがんばるな。けがだけはせんといてな。あと浮気とかしたらアカンで!」
浮気する勇気なんかねーよ
「今練習終わったよ。迷惑かけてごめんな。浮気なんかするかよ。俺には七瀬しかいないんだから。
PS.3月の頭にはチケット届くはずだから観に来てくれよ!」
奈々未
「長旅お疲れ様。体調に気を付けてがんばって。私もなでしこで結果出すから!
PS.飛鳥がサッカー始めたよ!」
やっと飛鳥も影響うけたか
「がんばるよ!心配かけないようにするから。こっちでも応援してる
帰ったら飛鳥に2人で指導してやろう!」
修二はスマホを置き、寝る体制に
長旅や練習の疲れもありすぐ夢の中へ
翌日からはゲーム形式が多くなり、いよいよ大会に向けての準備が始まった
「あの二人は物が違うな」
「Aチームから優勝するならと託された2人ですからね。」
監督とコーチ陣も期待していた
ノアンのスルーパスにうまく反応した修二がダイレクトで合わせてゴールネットを揺らす
「ナイスパスだノアン!相変わらず息が合うな」
「いやいや、修二こそ完璧な抜け出しだ」
レアルに戻って来てから半月で完全にチーム溶け込んでいた
チームとしても個人としてもすばらしい状態で大会への準備ができた
〜〜クラブワールドカップU-18予選前日〜〜
修二とノアンは2人で寮に帰っていた
「今年の大会はやたら注目度高いけど、なんでなんだ?」
「相変わらず修二は何も知らないんだな、今年の大会は僕達をはじめクラブのAチームで活躍してる選手や、飛び級で代表入りしている選手が沢山いるんだよ」
「へー、例えば?」
「ドイツだとドルトムントのエース「ゲルト・バウアー」ゴールへの執念と抜群のポジショニングセンスを持つ、通称『爆撃機』
CBの「白石蒼」通称『アジア産ベルリンの壁』
フランスのパリ・サンジェルマンにはエース「レイモン・ジダン」パスを受けた選手が調子を上げてく魔法のようなセンスを持つ、通称『ナポレオン』
CMF「松村悠人」通称『パリの若き将軍』
オランダのPSVのエース「アンディ・ロッベン」フェイントをほとんど使わず小刻みなボールをタッチし独特のドリブルで加速して相手のディフェンスを切り裂いていく、通称『切り裂きロッベン』
GK「秋元拓真」通称『狂人』
ベルギーのクラブ・ブルッヘのエース「ケヴィン・アザール」圧倒的なキープ力と視野の広さを兼ね備えている万能プレーヤー、通称『赤い悪魔の化身』
DMF「生田翔太」通称『戦艦の舵取り役』が加入して更にチームのレベルが上がったな
イタリアのユベントス、ここが優勝最有力と言われている。エース「レオナルド・キング」18歳にしてブラジルA代表、イタリアの王者ユベントスのスタメン、今シーズンのアシスト数はリーグ2位でロナウドの右腕とまで言われた選手、全てにおいて規格外、通称『怪物』を筆頭に各国の有力な若手のいる所だ
本戦で怖いのはこの辺りかな?」
「やけに詳しいな、どこが相手でもノアンがパス出して俺が点取るに変わらねーよ」
「修二が知らな過ぎるんだよ、期待してるぜエース」
寮につきそれぞれ部屋に帰り明日の予選に備えた