第1章【高校編】
7話
「よ!来てあげたよ修二!」

「ホント、仕方ないんだから…」

「翔太くん、いくちゃん!2人とも急にごめんな?修二がバカ過ぎるからななには手に負えんくて…」

「そ、そんなバカじゃないだろ!さっき七瀬から出された問題全部書けたし!」

「修二、書けると解けるは違うんだよ?」

「しょ、翔太…そんな呆れた顔で言うなよ…」

「んじゃ、とりあえず役割分担しようか!絵梨花は数学と理科、西野さんは国語と日本史
俺は英語と全教科のフォローを担当するよ!赤点は40点以下だから頑張ろう!」

「よ!戦艦の舵取り役!流石の仕切りだ!」

「冗談はその辺で、今日と明日は寝かせへんで!」

そのセリフはもっとロマンチックに聞きたかったと思いながら修二は2日間みっちり叩き込まれた


その結果…



「はい!テスト終了!名前を書いたか確認して後ろから前へ回して下さい!」

古川先生の後ろまで響き渡る声でテストが終了した

「修二!どーやった?」

「な、七瀬…少し休ませて…バタッ」

「あーあ、修二くん倒れちゃった」

「なんで私を呼んでくれなかったの!?」

「真夏さんは僕に負けないように頑張って欲しくて…仲間はずれにしたみたいでごめんね?」

「翔太くん…ううん!今回は負けないよ!」

「翔太、お前もしかして…」

「ん?なんのこと?」

天然で真夏を釣るとは凄い奴だと感心しながらテストの結果を待った

1時間後

古川先生が教室に入って学年順位を発表した

「1位は全教科満点で生田翔太くん!文武両道とは君のことだよ!素晴らしいね!」

「ありがとうございます!」

「また負けた…」

「次は真夏さんにも教えるよ?」

「ほ!ほんと!?」

「2位は秋元真夏さん!翔太くんとは20点差だけどとても優秀だね!」

順当に名前を呼ばれ10位に絵梨花、11位に七瀬が呼ばれ修二は…

「200点で赤点回避の橋本修二くん!」

「よっしゃああああ!」

「いやいや、修二最下位やで?」

「あんなに教えたのに…」

「いやー!みんなのおかげでどうにか赤点回避できたよ!」

「修二!次はもっと上を目指さなあかんで!」

「っても、俺次の試験の時にはスペインに戻ってるんだぜ?」


「「「「「えー!?!?!?」」」」」

クラス全員の声が揃った

「あ、やべ」

焦ったように翔太が

「修二!き、聞いてないよ!」

「いやー、わりぃわりぃ!事情があってな」

修二は七瀬との婚約以外の事を話した

「相変わらず、修二は唐突だな」

「俺だけじゃなく、あいつらもだろ?」

「実は僕も行くんだよ、ヨーロッパに」

「「「「「えー!?!?!?」」」」」

「聞いてないよ!翔太!」

「ごめんな絵梨花、実はドイツに居た時からずっとベルギーのクラブチームに誘われていて、ついこの前に次のU-18クラブワールドカップに出てくれないかって…断り続けてきたけど、やっぱり僕も世界を見てみたいからさ」

修二は嬉しそうな顔で

「これでみんな揃うんだな。」

「あぁ、僕だけ置いてけぼりはもう嫌だからね」

「次のテスト教えてくれるって言ったじゃん…」

すると、いつもの余裕のある笑顔で翔太が

「だから僕も修二と一緒で後悔はしたくない。
真夏さん、僕が帰って来るまで待っていてくれ」

「え?」

クラス全員が声も出ないくらい唐突の公開告白だった
翔太の真っ直ぐな目に真夏は思わず素直に答えた

「私も女子リーグでヨーロッパに行けるくらい頑張るから…よろしくお願いします」

「「「「「うぉー!!!!」」」」」

クラスがお祭り騒ぎになり凄い空気で包まれているとシビレを切らしたのか、生気のない声で古川先生が



「あのー、ホームルーム中ですよ?…」


東魁 ( 2020/07/13(月) 15:32 )