エースは俺 - 第1章【高校編】
5話
「なーちゃんに誘われて来たけどなんでずっとニヤニヤしてるの?」

「いくちゃん、真夏、うちな修二と結婚するねん!」

「「!?!?!?」」

昨日まであんなに落ち込んでいた七瀬の言葉とは思えないほど明るく嬉しそうに言ってきた

「どう言うことなの?」

「実はな!」

と七瀬は昨日のことを説明した

「そんな事があったんだ〜なーちゃんいーなー」

「自分の夢見つかったんだ!頑張ってなーちゃん!」

「もう誰にも先越されへんで〜
いくちゃんありがとう!」

「あ!試合始まるよ!」

「修二!頑張ってな!」

観客席で応援している七瀬の声は他の声援より鮮明に聞こえる修二がその声の方に目をやり自分の胸についている7の番号を指差した



ピーッ

県内唯一のライバル高を倒した乃木高は終始試合のペースを相手に掴ませずに圧倒した

結果は6対0で修二3得点2アシスト、翔太2得点2アシスト、キャプテン1得点2アシスト


その後も乃木高は順当に勝ち上がり、全国大会出場を決めた




「七瀬!待たせたか?」

「んー、ちょっとだけ?」

「そこは待ってないよって言うところだろ」

「もー、修二は冗談が通じへんな〜」


学校では美男美女カップルとしてみんなに認められていた2人がいつも通り会話をしながら帰っていた

「修二!ただいま!」

後ろから聞き慣れた声が聞こえたので振り返ると

「ねーちゃん!合宿お疲れ様!」

「ななみん!久しぶり!」

「なに?あんたら付き合ってんの?」

「「じ、実は…」」

2人は事の経緯を説明した

「修二やるね〜
なーちゃん、このバカな弟をよろしくね」

「は、はい!」

「誰がバカな弟だよ!」

「あんた定期試験大丈夫なの?どーせサッカーのことしか考えてないんでしょ?」

「や、やっべ!そう言えば監督が定期試験赤点のやつは試合に出さないって言ってたんだった!」

「ななが教えたるから大丈夫!」

「んで、定期試験はいつあるの?」

「明後日です…」

「はー、なーちゃん今日うちに来て修二に勉強教えてくれる?」

「え、ええの?」

「ちょ、ねーちゃん!急すぎだろ!」

「え?なんで?勉強するだけでしょ?それとも、修二は良からぬこと…」

「ち、ちげーよ!」

真っ赤な顔の七瀬を見て意地悪したくなったななみは

「私疲れてるから起こさないように静かにしてよね」

「いやいやいやいや、ねーちゃん七瀬に意地悪すんなよ!」

「ププッ、冗談よ!まぁ、勉強教えてあげてね?」

そして、2人は勉強会を開くことを決めると七瀬は2人の助っ人を呼んだ


東魁 ( 2020/07/13(月) 15:31 )