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山下(このメール・・・誰だ・・・?)
山下が事務所で仕事をしていると、1通のメールが届いた。
知らない差出人から職場のアドレスに届いたメールは件名、本文ともに空白で数個の添付ファイルがついていた。
ウイルスかも知れないと思ったが、闇で活動しているルートからメールが届くこと稀もあるので、ウイルスチェックをかけてから添付ファイルを開くことにした。
山下(画像が2個と動画が1個か・・・)
周囲に人がいないことを確認し、ヘッドホンを着けて画像ファイルをクリックした。
山下(・・・・・・?これは・・・?)
写真は某カラオケボックスの前で、2人の男女が手を繋いで店内に入ろうとしているものだった。
隠し撮りされたのだろうか、2人とも目深に帽子を被っていて誰なのかは判別できなかった。
山下(まさかな・・・違うか)
多少の疑念を感じつつ次の画像を開く。
今度は監視カメラの画像だろうか。
カラオケボックスの室内、ソファーに腰掛ける2人の姿が収められていた。
帽子を脱いだ顔を見た瞬間、山下の抱いていた疑念は確信へと変わった。
山下(これは・・・相川・・・?いや、まさか・・・)
自分の担当しているメンバーを見間違うはずもない、そこに写し出された顔は相川暖花だった。
解像度が良く、鮮明に見えていた。
しかも、山下が衝撃を受けたのはそれだけではなかった。
相川と男がキスをしているシーンだったのだ。
山下(何だよこれ!?)
動揺を悟られないように何とか平静を保ち、改めて周囲に誰もいないことを確認してから動画ファイルをクリックした。
先程と同じ監視カメラからの映像だろうか。
そこには更に衝撃的な映像が収められていた。
山下(まじかよ・・・)
写真と同じく相川と男がキスをしているのだが、男のズボンは膝まで下ろされていて、相川の右手がペニスを握っているのだった。
ディープキスを交わしながら、ペニスを上下にしごいているシーンが続いていく。
山下(まさか、相川がこんなことを・・・)
男との色恋沙汰には無縁と思っていた相川が淫らな行為を繰り広げれていたのだ。
数分後、男の腰が小さく跳ねた時に勢い良く放出されたザーメンが相川の手を白く汚していく。
その後、ティッシュで飛び散ったザーメンを拭き取り、何事も無かったかのように2人はカラオケを歌い始めていた。
山下(俺が純潔を奪って手の内にしようとしたのに、まさかこんな男に・・・)
山下はもう一度動画を再生する。
山下(全くイライラさせやがる・・・)
男とは無縁と思っていた相川がこんなに深い交際をしていたことを知り、苛立ちを隠せずにいた。
山下(この男の素性も気になるが・・・相川のやつ、このグループの恋愛禁止ルールを破りやがって・・・)
山下は何とかして相川を陥れてこちら側に引き込めないかと、狡猾な手段を模索する。
山下(・・・あいつらを動かすか・・・)
何かを思い立ったのか、スマホを片手に席を立って人気のない会議室に入っていった。
プルルルルル・・・プルルルルル・・・
山下(出ないな・・・)
プルルルルル・・・プルルルルル・・・ピッ
男A『おう、山下さんかい。今いいとこなんだけどなあ・・・』
浅井『つ・・・突いてえ!もっと奥・・・ひあ゙あ゙あ゙あ゙っくぅぅ・・・!おま○の壊れるっ!壊れちゃうよぉぉぉ! ひああああっ♡』
山下(この声・・・浅井か?ほんと好きなヤツらだな・・・)
山下「・・・今日も盛大にやってるみたいだな。声が響いてるぞ」
男C『エッチな子だなあ。子宮がビクビク締め付けてくるぞ』
パンッ!パンッ!パンッ!
浅井『ぁはぁ!もっと!もっとぉっっ!おチンポで掻き回してえぇぇ〜♡』
喘ぎ声を聞いているだけで、恍惚な表情で男のペニスを受入れ乱れる浅井の姿が脳内で再生され、思わずニヤけてしまった。
山下「・・・あまりやりすぎるなよ。使い物にならなくなったら困るからな」
男A『分かってるって。ちゃんとピルを飲ませてるから、安心しな』
山下「そうか・・・。で、本題なんだが、またターゲットの女をお前らに任せたいんだが」
男A『お。山下さんの紹介してくれる子は上玉揃いだからなあ。で、どんな子だい?』
山下「あの二人と同じアイドルグループの子だよ」
男A『おいおい、山下さん・・・そんなに大丈夫かい?バレたりしたら大騒ぎだろうに』
山下「お前らが洩らさなければ大丈夫だ」
男A『確かにな。で、いつやるんだい?・・・っ!』
山下「?どうした?」
男A『ちっ!もったいねえなあ・・・全部飲めよ』
上村『ふぁ・・・ごめんなさい・・・』
男A「いや、わりいな。可愛い子がが粗相しちゃったもんでよ」
山下(上村も一緒にいるのか・・・)
パンッ!パンッ!パンッ!
浅井『あふぁ!なかにっ!ザーメン出してぇぇぇっ!!』
男C『そうかい、じゃあ遠慮なく!』
浅井『んはああああああああああっ♡でてる!おじさんのザーメンがっ!いっぱい中に出てるぅぅっ!!子宮に当たって・・・また・・・またイッちゃうのぉぉ♡』
山下「邪魔しちゃ悪いからな・・・細かいことは後で連絡する」
男A『おう。じゃよろしくな』
ピッ
山下「あの二人はかなり仕込まれてるな・・・ふふふ、いい素材になってきた・・・」
山下「さてと・・・相川には、相応の"罰"を与えないといけないからな・・・」
山下「恋愛禁止の掟を破った罰を・・・」
男には夜に待ち合わせをする旨連絡を入れて、仕事に戻っていった。
男A「・・・あれ?この男は・・・」
山下「知ってるのか?」
男A「確か・・・ゆうかちゃんの兄貴じゃなかったかな?」
山下が出したカラオケボックスの写真を見せると、男が意外な反応を示した。
男B「あ、多分そうすっよ。ちょっと前、スマホに男の写真入ってたから聞いたらお兄ちゃんだって言ってたわ」
山下「おいおい、そんなプライベートなことまで見てるのかよ」
山下「そうか、浅井の兄か・・・」
男A「まあ堅いこと言うなって。でもゆうかちゃんの携帯には、俺達以外の男のおの字も入ってないから安心安全なのは確かだな」
山下「お前の口から安心安全なんて言葉がよく出てくるな・・・今日も好き放題やってただろ」
男A「ははは!しかし、あの子は可愛い顔してエロいことには従順で貪欲だし、何回抱いても飽きないな。アイドルやらせとくにゃ勿体ない子だよ」
山下「まあ壊さない程度に楽しんでくれ。それはそうと本題なんだが・・・次のターゲットは浅井の兄と一緒に写ってるこいつだ」
男A「めっちゃ可愛い顔してんじゃん。ほのかちゃんか・・・名前もいいねえ」
山下「○月✕日、ロケと言って事務所前に呼び出してある」
男A「了解。でも本当にいいのかい?この子もめちゃくちゃにしちゃって」
山下「ああ、どうせ傷物になってるんだ。お仕置きの意味もあるから、とことんまでやってくれ」
男達は写真をポケットに入れながら立ち上がった。
山下「頼んだぞ。くれぐれもバレないように」
男A「へへ。後は任せときな」
〜数日後〜
相川「時間ギリギリに着いちゃったけど、まだマネージャー来てないのかなあ?」
相川が事務所に到着して、腕時計を見ながらマネージャーを待っていた。
そこへ黒塗りのバンが近付いてくる。
相川の人生最大の悲劇は、これから幕を開けようとしていた。