01
(次は、浅井でいくか)
(まだイモくさい感じが残ってはいるが……俺の見立てではMの素質がありそうだ)
マネージャーの山下が、次のターゲットを定め、プランニングしていた。
その時、スマホに着信が……
プルルル プルルル
(…………)
「はい、山下です」
「おう、俺だよ俺。覚えてる?」
「ええ……ご無沙汰しております。半年ぶりくらいでしょうか?」
「……今回はどのようなご用件で」
「久しぶりだってのに、相変わらずビジネスライクだなー」
「いや、前みたいに、またいい話がないかなーってね。」
「そうですね……」
(この人には何人も壊されてるからな……浅井にはきついかもしれないが……)
「どう?報酬ならいつもみたいに弾むよ?」
「……14歳なら1人紹介できそうですが」
「14歳っていったらピチピチちゃんかよ、いいねえ。よし、買った!」
「では……4日後でよろしいですか?場所と時間は追って連絡します」
「オッケーオッケー!じゃあ、人集めとくわ!」
「はい。では後程……お願いします」
ツー……ツー……
(浅井には可愛そうだが……あの人との関係は繋いでおかないと、いい金づるを失ってしまうからな……)
「さて、スケジュール調整するか」
4日後
浅井裕華が、大きな荷物を抱え、事務所で山下と待ち合わせていた。
「すまない、伝え忘れたことがあった。韓国行き、浅井は1日遅らせることになった」
「え?そうなんですか?じゃあ、今日はこれで帰ります」
「いや、1日遅らせた理由は急遽他の仕事が入ったからなんだ。時間無いからいくよ」
「はい……あ、今日は移動だけだと思ったので、こんな服なんですが、大丈夫ですか?」
「ああ、多分大丈夫だと思うよ。さあ行こう」
…………
とあるマンションの一室に、5人の男達がいた。
「今回、浅井裕華ちゃんって子ですよね。ネットで調べてみたんですけど、大人しそうな感じだけど、すっげえ出るとこ出てそうでもう我慢できねえっすよ」
「ふふ、そうだな……もうすぐ着くはずだ」
キィ……バタンっ
「おー、来たぜ。実物も可愛い感じじゃねーか。あの人の紹介は外れがなくていいや!あんな子がこれから……!」
窓から見ていた男が興奮混じりの声で言う。
ピンポーン
ガチャ
狂乱の宴が始まろうとしていた……