02
「おーちゃん、待ってたよぉ!」
(ひ……こ、怖い)
末永は足の震えが止まらず、頭が混乱していた。
「2週間ぶりだねぇ!元気だった?」
(お、落ち着こう……もしかしたら、ファンの人と触れあう企画かもしれないし……私へのドッキリ?)
「はい、私はいつも元気ですよ」
ファンの男と握手を交わす。
「まあ、ここに座りなよ」
末永をベッドに案内する。
(え、えええー!?これ、本当に何なの!?)
「いや、あの……」
末永は足がすくんでしまい動けなかった。
「ん?緊張してるのかなぁ?僕が案内するから靴だけ脱いで」
ヲタに手を引かれてベッドに座り込む。
「ふひひ、こんにちは」
「あ、こ、こんにちは……」
「俺の名前覚えてる?」
「あ……」
(やばい……名前……誰だっけ……思い出さないと)
「あれー?もしかして忘れちゃった?ひどいなぁ……」
「あの……ごめんなさい」
「ひどいなぁ……加藤だよ。ちゃんと覚えてよね!」
(あちゃー、やっちゃった……でも、頭混乱してて思い出せないよ……)
「さて……と、ちょっと待っててね」
加藤は、スマホを取り出し、鼻唄混じりで部屋の片隅にセッティングしていく。
「?」
「よし、これでオッケー……っと」
「何されてるんですか?」
「ああ、撮影してもいいってことなんで、動画をね。後で楽しみたいし」
「は、はあ……」
加藤がベッドに戻ってきて、末永の横に腰かける。
「時間も限られてるしはじめようか。ふひひ」
「は、はじめるって何ですか!?」
「あれ?聞いてないの?おかしいなあ……」
「な、何も聞いてません!」
「さっきの人、マネージャーさん?から、おーちゃんを自由にできる権利を買ったんだよ。高かったんだよぉ。2時間でXX万円もしたんだからさ……ふひひ」
「自由にって……え?そ、そんなこと、きい……てないです」
「もう10分は過ぎちゃったし、いくよ」
加藤がおもむろにキスをした。
「!!」
(い、いやっ!こんな男に……初めてのキスなのに……!)
「ちゅぅぅ……ほら、口開けて……」
少し開いた唇の隙間から、舌をねじ込み蹂躙していく。
「んん!んんんん!」
末永は腕を突っ張り抵抗しようとしているが、男の力には敵わない。
その後3分程が経過したが、加藤はキスをやめようとはいない。
(き、気持ち悪いのに……何か頭の中がぼーっとしてきてる……)
末永の腕の力が弱まった。
その瞬間を逃さず、キスは続けながら加藤がワンピースのボタンを外して脱がしにかかっていた。
「ん……んんー!」
末永の抵抗は敵わず、ワンピースが、脱がされてしまい、上下真っ白な下着があらわとなってしまった。
そのまま、ブラジャーのホックを外した。背面ホックだったので容易い作業であった。
ぷるん
(は、恥ずかしい……死にたい……)
ここで、漸く加藤は唇を離した。
「…………ぷはぁ!」
「へへ、俺キス大好きなんだよね。おーちゃんの身体白くてきれいだなぁ!おっぱいも可愛くて乳首もピンクだぁぁぁ!俺の想像通り!」
「い、いや……恥ずかしいの……もう帰して……」
「何言ってんだよ。まだ時間残ってんだしさ、いつものように楽しもうぜ!」