02
「おはようございます。よろしくお願いします!」
「ああ、よろしくお願いしますね」
スタジオの中はインタビュアーの男が1人、そのアシスタントと思われる女が1人、そしてカメラマンの男が1人いた。
(うわあ……こういう撮影初めてだから緊張する)
「さ、お座りください」
「は、はい。失礼します」
インタビュアーの男、佐々木の相向かいに真凛、少し離れたところに山下が座る。
「緊張してますか?」
「はい……少しだけ」
「そうですか。まあ麦茶飲んでリラックスしてください」
アシスタントの女、蒔田が麦茶を運んできた。
「あ、ありがとうございます」
(スラッとしてて、綺麗な人……)
プルプルプルプル……
「あ、ちょっと失礼。外出ますけど、頃合いになったらはじめててください」
山下が電話を受けにスタジオの外に出た。
「了解しました。」
「どうですか?緊張ほぐれてきました?」
緊張で喉が乾いていたのか、真凛は麦茶を飲み干していた。
「あ、はい。大丈夫です」
「では、はじめましょうか。望月くん、準備は大丈夫?」
カメラマンの望月が、親指を立ててオッケーサインを出した。
「はい。では、はじめさせてもらいますね」