第1章
松村の部活
松村「平野くんは2年A組になりまーす!」
説明が終わり、教室に案内してもらう。

松村「それじゃ、ちょっと待っててな〜!」
松村は教室の中に入って行く。

「みんなおはよ〜!今日も1日まっちゅんと頑張ろうなぁ〜!」
教室の中から松村の声が聞こえる。
(普段からこんな感じなんだ…)
和也は松村の態度に苦笑いをする。

松村「今日は転校生が来てまーす!どうぞ〜!」
松村の合図と共に教室の中に入る。

和也「転校してきた平野和也です。よろしくお願いします」
頭を下げると、『パチパチパチパチ』と拍手が起きた。

松村「ほんまやったら4月1日での転校やったんやけど、家庭の事情で少し遅れてしまったのよね!もう少しでまっちゅんと同じ日に来てたのに、残念やったなぁ〜」
和也「もう少しで同じ日に…。えっ、松村先生、今年度からなんですか?」
松村「そやけど、そんな驚くことなん?」
和也「いえ、何でもないです…」
(新任でこのキャラはヤバいような…)
和也は心の中でそう思った。

松村「なら、平野くんの席は菅井さんの横の席で!菅井さんは学級委員やから、分からんことあったら聞いてなぁ〜!」
窓側の1番後ろの空いてる席に移動する。

菅井「よろしくお願い致します」
和也「こちらこそお願いします」
隣の席に座っていた黒髪の清楚な女の人。
見た目といい、言葉遣いといい、いかにもお嬢様の感じがする。

松村「それで、平野くんがまっちゅんの部活のマネージャーをしてくれる事になりましたぁ〜!」
松村はそう言うと1人で拍手をする。

和也「マネージャー?なんのこと?」
菅井「そうなんですか?」
和也「いや、全然身に覚えがない…」
松村「なら、その件についても菅井さんよろしくね〜!」
松村はそう言うと教室から出て行った。

(マネージャー?部活?)和也の頭の中は?でいっぱいだった。

和也「あの…菅井さん?でしたっけ?先生が言ってた部活とは…?」
和也は隣に座っている菅井に話しかける。

菅井「はい。菅井友香です。先生が言ってた部活はアイドル部のことです」
和也「あ、あ、アイドル部〜!?」
菅井「はい!アイドル部です」
和也「それって何する部活なの?」
菅井「さぁ〜。まだ部員を集めているので、活動をしたことがなくて」
和也「そうなんだ。なんで、先生は菅井さんに聞く様に言ったんだろう?」
菅井「私がアイドル部の部員だからだと思いますよ?」
和也「そ、そうなんだ。このクラスに他に部員はいるの?」
菅井「はい。理佐〜!ちょっと来て〜!」
菅井が誰かを呼び始める。

「なに〜?」と返事をしながら、サラッとした美人の生徒が向かって来たのだった。

しゃもじ ( 2022/05/13(金) 12:23 )