乃木坂高校












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第7章
ヤキモチ妬きな彼女
ある日、和也は朝から出かける準備をして、家を出た。
家を出るときに、さくらが少し寂しそうな顔をしたが、明日はさくらと出かける予定だったので、「明日、行きたいところ考えておいてね?」と言うと、さくらは嬉しそうに頷いた。

そして、寮の前について待っていると、「あっ!和くんだぁ〜!」と話をかけられる。
和也「あっ、桃子。おはよ。どこか行ってたの?」
桃子「おはよ〜!コンビニに行ってたんだ!和くんはどうしたの?」
和也「ちょっと出かける用事があってね」
桃子にそう伝えると、桃子は目を細めて、ジーッと和也を見る。
和也「な、なに?」
桃子「デートでしょ?」
和也「デート…なのかな?」
桃子「女の子と2人で遊びに行ったらデートでしょ!?」
和也「そう…かもしれません」
桃子「ぶーっ!!桃子の事もかまってくれないと拗ねちゃうんだからね!」
和也「うん。また今度遊びに行こうね?」
桃子「うんっ!なら、アイスが溶けちゃうから桃子いくね!」
桃子は笑いながら寮の中に入っていった。

桃子が居なくなり再び待とうとすると、「ちょっと先輩!!」と後ろから声をかけられる。
和也「あっ、おはよ。そんな怖い顔してどうしたの?」
振り向くと、白のノースリーブトップスに、黒のスキニーを履いた聖来がいた。
全体的に身体のラインが強調されており、色気すら感じる。
そして、なぜか聖来の顔は怒っていた。

聖来「先輩!今日はせいらとデートですよね!?」
和也「そ、そうだね」
聖来「なら、今日はせいら以外の女の子と話さないで下さい!!」
どうやら、聖来はさっきの桃子と話していたのを見ていたみたいだ。
和也「うん。わかったよ」
和也が返事をすると、聖来はいつもの顔に戻った。
聖来「なら、いいです!それじゃ、行きましょ〜!」
聖来は和也の腕に自分の腕を絡ませて歩き出した。

駅に向かって歩いていると、さっきまで怒っていたのと真逆で、鼻歌を口ずさみながら歩いている。
和也「なんかご機嫌だね?」
聖来「はい!先輩とデートだもん!先輩もせいらとおれて嬉しいやろ?」
聖来は和也の顔を下から覗き込む。
和也「うん、そうだね。でも、ちゃんと前向いて歩かないと危ないよ?」
聖来「大丈夫〜!ってきゃあ!」
聖来は段差に躓いて転びそうになる。
和也は組んでいた腕を引っ張って、聖来を抱き寄せた。

和也「ほらっ、危なかったじゃん。大丈夫?」
聖来「だ、大丈夫です…」
聖来は和也の背中に腕を回して、抱きついてきた。
和也「あの〜、なんで抱きついているのでしょうか?」
外だったのでみんなの目線が気になる和也。
聖来「先輩、助けてくれてありがと?」
聖来は、一度和也を強く抱き寄せて離れた。
聖来「やっぱり、先輩はカッコいいですね!」
再び腕を組んで歩き出す聖来。
(なんか色々柔らかかったな…)
抱きついた事で聖来の身体の感触が伝わり、少し意識してしまう和也なのであった。

■筆者メッセージ
リクエストの多かった聖来ちゃんのストーリー作ります!
しゃもじ ( 2022/01/11(火) 12:15 )