乃木坂高校












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第6章
マッサージと勘違い
合宿1日目。午前中はマラソンを行い、午後からは筋トレをする。
初日なので、無理はさせずに早めに終わる予定だが、内容が過酷なのでメンバーは悲鳴をあげる。

桃子「もぉ〜無理〜!身体が動かない〜!」
美波「桃、もう少しだから頑張ろ?」
真夏「でも、さすがに私達もきついね…」
一実「そうだね。でも、スキルアップする為には頑張らなくちゃ」
2、3年でもキツイのに、1年生は初めての合宿ということもあり、さらにキツさを感じる。
和也「みんな大丈夫?」
和也がそう聞いても、無言で首を横に振るだけだった。

先生「よし!今日はここまで!風邪引かないように、汗をしっかり流せよ!」
先生から終了の合図がでる。
メンバーは早くお風呂に入る為に、急いで体育館を出て行く。
和也「さくら。ちょっといいかな?」
和也はさくらに用事があったので呼び止める。
さくら「うん。どうしたの?」
和也「お風呂入って、夜ご飯までの間、時間あるかな?」
さくら「大丈夫だよ?」
和也「なら、その時に俺の部屋これる?」
さくら「兄ちゃんの部屋?分かった!」
さくらとの約束を取り付けて、部屋に戻ってお風呂に入りに行く。
男が先生と自分だけなので、ほぼ貸し切り状態でゆっくりできた。

お風呂から出て、部屋でゆっくりしていると、『コンコン』とノック音がする。
和也「さくら。来てくれてありがとう」
さくら「ううん!兄ちゃんと2人になれて嬉しいから。それでどうしたの?」
和也「ありがとう。ちょっと布団に横になってくれるかな?」
さくら「えっ?でも、みんないるし…」
和也「みんな?みんなにはまだ内緒にしてて?」
さくら「まだって…兄ちゃん、言うつもりなの?」
和也「さくらが気持ちいいって言ってくれたらね?」
さくら「えっ…。どうしよ。絶対言っちゃうよ…」
和也「まだそんなに上手くないって。それじゃ、うつ伏せになって?」
さくら「うつ伏せ?初めてだから緊張するな…」
さくらは覚悟を決めて、和也の指示通りうつ伏せになった。

和也はさくらをうつ伏せにして、腰を指で押す。
さくら「うわぁ!!兄ちゃん、何してるの?」
和也「何ってマッサージだけど?」
さくら「マッサージ!?マッサージをするの?」
和也「そうだけど、他になにかある?」
さくら「な、なんもないよ!」
和也「そう?でも、なんか顔が赤くなってるよ?」
さくら「なんもない!ただちょっと暑いだけ!!」
さくらは枕で顔を埋めていた。
和也はさくらのことが気になったが、マッサージを続けるのであった。

しゃもじ ( 2021/12/06(月) 12:31 )