和也「どこのパフェ食べに行くんですか？？」
放課後、飛鳥さんとパフェを食べに行くことになり、一緒に下校している。
飛鳥「んーっ？着けばわかるよ」
和也「でも、結構歩いてる気が…」
飛鳥「若いんだから気になさんな！」
和也「でも、飛鳥さん、足痛いですよね？」
飛鳥「えっ…なんで？」
和也「なんか、右足を引きずって歩いている様な気がして」
飛鳥「鈍感のくせによく見てるんだね。ローファーを新しくしたら、まだ慣れなくって、靴擦れしたっぽい」
飛鳥さんはそう言って笑っていた。
和也「やっぱりそうだったんですね。はい、乗ってください」
和也は飛鳥の前にしゃがんだ。
飛鳥「でも…いいの？いっぱい人がいるよ？」
和也「この先、会うか分からない人たちですよね？あと、足が痛いのに歩かせる訳にはいきませんよ」
飛鳥「ありがと…」
飛鳥さんは小さな声でお礼を言って、背中に乗った。
和也「今日は珍しく素直ですね？」
和也はそう言って笑っていた。
飛鳥「うるさい！！早く歩いけ！」

飛鳥さんの道案内の元、店に着いて、店内に入った。
和也「うわぁ…なんかカップルばっかりですね…」
飛鳥「そうだね…。さすが雑誌に載ってただけある…」
和也「あの放課後デートの雑誌ですか？」
飛鳥「わぁ〜っ！あれは違うから！あれは真夏が…いや、いくちゃんが持ってたのをたまたま見てただけで！」
和也「ふふっ。そういう事にしておきますね！」

2人はパフェを頼んで、注文の品がくるまで話をしていた。
和也「飛鳥さんはテストどうだったんですか？」
飛鳥「ん〜っ、赤点はないと思うけど、出来た気がしない」
和也「ほーっ、意外ですね。すごく頭良さそうですけど」
飛鳥「頭いいから！やれば出来る子なんだからね！そういうそっちはどうだったのさ？」
和也「まあまあですかね。赤点はないと思いますよ？」
飛鳥「そう言って、赤点だったりして！」
和也「どうでしょう？今まで赤点は取った事ないんで、大丈夫だと思いますが」
飛鳥「ほーっ！それは楽しみですなぁ〜」

そんなことを話してると、頼んだパフェがきた。
飛鳥「はっはっはっ！すごい大きいねっ！」
普段のクールな飛鳥さんからは、想像できないぐらい、クシャクシャな笑顔をしている。
飛鳥「なに？どうかした？」
和也「笑ってる飛鳥さんは素敵だなぁ〜って」
飛鳥「なっ、いきなりなんだよ！早く食べるよ！」
顔を真っ赤にして、小さな口でパフェを食べ始まる。
飛鳥「んーっ！美味っ！」
和也「ほんとだ！美味しい！」
疲れ切った頭に、生クリームの甘さが染み渡る。

パフェを食べていると、飛鳥さんは何かをジーッと見ている。
目線の先を見てみると、カップルの彼女がパフェを彼氏に食べさせていた。
和也は見てはいけないものを見た気がして、慌てて目を逸らした。
和也「飛鳥さん、飛鳥さん！見過ぎですよ！」
和也は、ガン見している飛鳥に声をかける。
飛鳥「よしっ！はいっ！」
飛鳥さんは自分のパフェをスプーンいっぱいにすくって、口元に近づけてきた。
和也「飛鳥さん…これは…？」
飛鳥「あーんってやつ！早く食べて！」
和也「恥ずかしいですよ」
飛鳥「いいから、早く！あーんっ！」
和也は断り切れずに、パフェを口の中に入れた。
飛鳥「はっはっはっ！美味しい？」
和也「おいふぃいです」
口の中いっぱいに入ったパフェを食べている。
和也「ふーっ。次は飛鳥さんの番ですね！」
和也はパフェをすくって、飛鳥さんの口元に近づけた。
飛鳥「私はいいよ！てか、量多いし！」
和也「いいから。あーんっ！」
飛鳥さんは何故か嬉しそうな顔をしていた気がする。
そして、小さな口でパフェを口の中に入れた。
口の周りにはクリームが付いている。
和也「あははっ！美味しいですか？」
口の中いっぱいで喋れそうにない。
少しすると、パフェを食べ切った飛鳥さんが口の周りを拭いた。
飛鳥「もうっ！入れすぎだし、笑すぎだから！！」
こうして楽しい時間を過ごした。

その後、パフェを食べ終わり、店を出て、再び飛鳥さんをおんぶして、家まで送っていく。
和也「デート楽しかったですね」
飛鳥「うんっ！楽しかった！あっ、いや、これはデートと言うか」
和也「あれ？違ったんですか？」
飛鳥「まぁ、そーゆうことにしてあげる！」
和也「ありがとうございます！家に着きましたね！」
飛鳥さんの家に着いて、飛鳥さんは背中から降りた。
飛鳥「色々ありがと。楽しかったです」
和也「こちらこそ。また、遊びにいきましょうね」
飛鳥「また遊んでくれるの？」
和也「はい。飛鳥さんがよろしいのであれば？」
すると、飛鳥さんが近くに寄ってきた。
そして、背伸びをして顔を近づけてきて、キスをしてくれた。
飛鳥「これが返事。それじゃ、またね」
飛鳥さんは早足で家の中に入って行った。