乃木坂高校












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第3章
優しい妹
和也「うーん。いつの間にか寝ちゃった。今何時だ?」
部屋に荷物を置きに来ただけだったが、あまりの疲労に寝落ちしてしまった。
和也「げっ!夜の10時って…お腹空いた…」
和也はリビングに向かう。
すると、さくらがダイニングのテーブルで寝ていた。
和也「さくら…こんなとこで寝てたら風邪引いちゃうぞー」
和也はさくらを揺すって起こす。
さくら「うーん。あれ?兄ちゃん?」
和也「おはよ。風邪引くから、部屋で寝な?」
さくら「大丈夫。兄ちゃんを待ってたら寝ちゃった」
和也「俺を?どうしたの?」
さくら「1人でご飯食べるの寂しいでしょ?」
和也「その為に待っててくれたんだね。起こしてくれればよかったのに」
さくら「気持ちよさそうに寝てたから。いっぱい寝れた?」
和也「うん。おかげさまで」
さくら「よかったぁ!ご飯温めるから、兄ちゃんは座ってて!」
和也「自分でやるからいいよ?さくらも疲れてるでしょ?」
さくら「私もいっぱい寝たから大丈夫だよ!いいから座ってて!」
和也「なら、お言葉に甘えて。ありがとね?」
「うん!」さくらは笑顔で頷いた。

ご飯を食べ終わり、お風呂に入って部屋に戻る。
和也「さくら、どうしたの?」
なぜかさくらが部屋までついてきた。
さくら「今日、一緒に寝てもいい?」
和也「そういうことか。うん、いいよ」
さくら「やったぁ!枕持ってくるね!」
さくらが急いで部屋に戻っていく。
和也「やれやれ、可愛らしい妹だ」
さくらの姿を見て和也は微笑んだ。

さくらが自分の枕を持ってきて、布団の中に入ってきた。
さくら「今日の兄ちゃんカッコよかったなぁ〜」
和也「急にどうしたの?」
さくら「だって、1人でも優勝しちゃうんだもん!久保さんとのペアでも優勝しちゃうし」
和也「たまたまだよ。ダブルスは史緒里のおかげで勝ったしね。最後とかスタミナ切れで倒れちゃうし、カッコ悪い姿見せちゃったね」
さくら「ううん。どんな兄ちゃんでもカッコいいよ!でも、兄ちゃんがみんなから人気出ちゃうのやだなぁ」
和也「人気なんて出ないから大丈夫だよ。気にすることないって」
さくら「うーん。メンバーのみんなから好かれるのはいいけど、みんな以外と仲良くしたらい嫌だからね?」
和也「大丈夫だって。心配性だな」
さくら「絶対だからね?約束だよ?」
和也「わかった。約束ね」
さくら「うん、ありがとう。ねぇ、兄ちゃん、頭撫でて?」
さくらが和也にお願いをする。
和也はそのお願いに応えて、優しくさくらの頭を撫でた。
さくら「えへへっ、落ち着くなぁ…すぅー」
和也「相変わらず寝付きがいい子だな」
和也はさくらに布団を掛けて、眠りについた。

「起き…はーやーくー…」
翌日、雑に身体を揺すられている。
和也「さくら…痛いよ…」
和也はまだ眠いせいなのか、中々目を開けることが出来ない。
「何寝ぼけてやがんだ!もうお昼だぞ!」
和也「もう少し寝かせて…」
「だめだぁ〜!!早く起きろ!ばかぁ〜!」
和也「さくらが乱暴な言葉づかいになってる…」
「乱暴な言葉づかいとはなんだ!!早く起きろ〜!!」
何か違和感を感じて、目を開けると、そこには飛鳥さんが立っていたのだった。

しゃもじ ( 2021/09/28(火) 19:11 )