乃木坂高校












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第3章
球技大会前日
明日は球技大会。いよいよ本番だ。
美月「明日は球技大会だね〜!」
与田「楽しみだなぁ〜!桃ちゃん、卓球頑張ろうね!」
桃子「うんっ!いっぱい練習したもんね〜!」
史緒里「私たちも頑張ったもんね!」
和也「うん。史緒里が鬼のように厳しかったから」
史緒里「んーっ?なにか言ったぁ〜?」
和也「いえ、なんでもありません」
梅澤「完全に久保の尻に敷かれてるね〜!」
美月「そうだっ!明日、終わったら打ち合わせしようよ!」
向井「打ち上げ!?いいね〜!」
伊藤「先輩と後輩も誘お〜!」
佐藤「イイネー!!」
中村「でんちゃん、めっちゃ棒読み!遠藤くん、さくらちゃんに伝えといて」
和也「うん、わかった」
岩本「れんか、お肉食べたいなぁ〜!」
阪口「たまみはパンケーキ!」
吉田「みんなで相談して決めよ〜!」
梅澤「それじゃ、明日は頑張ろ〜!」
『オーッ!!』みんなは楽しそうに声を出した。

みんなと別れて、家に帰ろうとすると、「おいっ!」と下駄箱で話しかけられる。この呼び方は1人しかいない。
和也「飛鳥さん、どうしたんですか?」
飛鳥「なんで見てもないのにわかるんだよ」
和也「そんな風に呼ぶの飛鳥さんしかいないですからね」
飛鳥「なんだ、飛鳥ちゃんは特別なんだな」
和也「ははっ、そうかもしれないですね。それで、どうかしましたか?」
飛鳥「たまたま、帰ろうとしたら前にいたから」
和也「そうなんですね。それじゃ、お疲れ様でした」
飛鳥「わーわー!どこにいくんだ!」
和也「どこって帰ろうとしてるんですが?」
飛鳥「飛鳥ちゃんが1人なんだぞっ!」
和也「は、はぁ。他の方はいないんですか?」
飛鳥「いない!だから、1人で帰ったら危ないから送ってけ!」
和也「ふふっ、そういうことですか。それなら、一緒に帰りますか?」 
飛鳥「全く鈍感だなっ!私が言う前に気づいて言うのが男ってもんだぞっ!」
和也「経験がなかったもので。次からは気をつけますね。飛鳥さんはこういうの経験あるんですか?」
飛鳥「あ、飛鳥ちゃんは経験豊富なの!早く帰るぞ!」
こうして、飛鳥さんを送っていくことになった。
和也「飛鳥さんは球技大会バスケに出るんでしたっけ?」
飛鳥さんに話をかけると、一瞬身体がビクンッとする。
飛鳥「うん…そうだけど」
和也「どうかしましたか?」
飛鳥「なんでもない!べ、別になんでもないから!」
和也「そうですか。飛鳥さんって運動出来るんですか?」
飛鳥「なんだ、バカにしてるのか?」
和也「なんか運動のイメージがないというか」
飛鳥「やれば出来る子なんだ!」
和也「そうなんですね。なら、応援に行くので、カッコいい所見せてくださいね?」
飛鳥「ほんと?本当に来てくれるの?」
飛鳥さんが凄い勢いで詰め寄ってくる。
和也「はい。時間だけ教えてもらえれば」
飛鳥「うんっ!あっ、そんなに応援したいなら、しょうがないから教えてあげる」
和也「ふふっ、ありがとうございます」
しばらく2人で歩いていると、飛鳥さんの家に着いた。
飛鳥「お家ここ。送ってくれてありがと」
淡々と話す飛鳥さん。しかし、家に着いたのに動こうとしない。
和也「どうしましたか?入らないんですか?」
飛鳥「……て」
和也「ごめんなさい。なんて言いました?」
飛鳥「頭撫でて、頑張ってって言って」
飛鳥さんは小さな声でそう呟いた。
和也「飛鳥さん、明日は頑張ってくださいね」
和也はそう言って飛鳥の頭を撫でた。
飛鳥「うんっ!頑張る!!」
飛鳥は顔を真っ赤にしながら笑った。
飛鳥「和も頑張れよー!負けたら許さないからなぁ〜!」
飛鳥さんはそう言って家の中に入っていった。

和也「ただいま」
飛鳥を送り届け、和也の家に帰ってきた。
さくら「兄ちゃんおかえり〜!」
和也「明日の球技大会が終わったら、打ち上げしたいらしいから、1年生に伝えといてくれる?」
さくら「打ち上げ!?わかったぁ〜!楽しみだなぁ〜!」
喜んでいるさくらを見て、笑みが溢れる。
お風呂に入って、ご飯を食べて部屋に行ってゆっくりする。
小説を読んでいると、スマホにメッセージが届く。
遥香「明日は頑張りましょうね!絶対応援に行きます!」
和也「ありがと。遥香も頑張ってね」
遥香にメッセージを返していると、次に美月からメッセージが届いた。
美月「元気ですかぁ〜?明日は優勝しようね〜!」
和也「元気ですよ〜!うん!美月も頑張ってね!」
すると、次々と違うメンバーからメッセージが届いた。
一通りメッセージを送り終えて、寝ようとするとドアが開いた。
さくら「兄ちゃん、一緒に寝てもいい?」
和也「いいよ。緊張して眠れないの?」
さくら「うん。みんなに迷惑かけちゃうかもって考えると怖くって」
さくらが布団の中に入ると、抱きついてくる。
和也「大丈夫。さくらなら出来るよ」
さくら「うーん。大丈夫かなぁ?」
和也「うん。いっぱい練習して、勉強したでしょ?だから、大丈夫だよ。そうだ!もし、困った時があったらさ…」
和也はさくらにアドバイスをして、2人は眠りについた。
そして、遂に球技大会が始まる。

しゃもじ ( 2021/09/18(土) 20:28 )