乃木坂高校












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第3章
久しぶりの時間
その後、和也は時間がある時は遥香の練習に付き合って、家まで送っていくことが続いた。
遥香「練習付き合ってくれるのは嬉しいんやけど、和也くんは自分の練習はいいの?」
和也「バドミントンは1人じゃできないし、朝も放課後も史緒里にしごかれてるから」
遥香「久保さん、バドミントンの時は性格が変わるらしいね!さくちゃんは?」
和也「さくらはバスケのルールが分からないから、家でルールの勉強してるよ」
遥香「私がさくちゃん誘ったんですけど、迷惑かけちゃったかな…」
和也「そんなことないよ。すごく嬉しそうだったから。「かっきーが誘ってくれたんだぁ」って」
遥香「それならいいんですけど…」
和也「誘ってくれてありがとね?さくら、優柔不断だから、自分で決めれなかっただろうし」
遥香「うん!それじゃ送ってくれてありがとうございました!」
遥香の家について、遥香は家の中に入っていった。

「ただいま」和也も家について、リビングに入る。
和也「あれ?さくらは?」
母「おかえりなさい。さくらならそこで寝てるわよ」
さくらは学校の図書館で借りてきた、バスケのルール本を見ながら、ソファで寝ていた。
和也はソファに置いてあった膝掛けをさくらに掛けた。
母「お母さん、町内の集まりに行ってくるから、ご飯温めて食べてね」
和也「わかった。いってらっしゃい」
母さんを玄関まで見送り、和也はご飯の前にお風呂に入りに行った。

頭、身体を洗い、湯船に浸かる。
「ふぅーっ」疲れた身体が癒される。
すると、『ガチャ』とお風呂場のドアが開いた。
和也「えっ、さくら!?」
さくらは寝ぼけているのか、目を擦りながら入ってきた。
さくら「きゃあー!兄ちゃん?帰ってたの?」
和也は目を逸らし、さくらは身体を手で隠した。
和也「さっきね。てか、電気ついてたのに」
さくら「ごめん、寝ぼけてて自分で付けたのかと思った」
和也「そ、そうなんだ。じゃあ、俺、出るから」
さくら「待って!一緒に入ってもいいかな…?」
和也「えっ…一緒に…?」
さくら「うん…。最近、兄ちゃんの帰り遅いし、すぐに寝ちゃうから全然話せてないから…」
確かに、放課後は史緒里と練習して、その後も遥香と練習してることが多いので、さくらとの時間は減っていた。
和也「さくらがいいならいいけど…」
さくら「うん!なら、身体洗うから、それまでこっち見ないでね!」
さくらはシャワーを出して、身体を洗い始める。
そして、身体を洗い終わって湯船に入ってきた。
さくら「うーん。対面だと恥ずかしいなぁ。そうだ!おじゃましまーす!」
さくらは和也の足の間に入って、背中を和也の身体にもたらさせる。
さくら「んっ?なんか、あたってる」
さくらは身体にあたっているのが気になり、小さな手で確かめる。
和也「ちょっと、さくら、待った!」
さくらの手は和也の性器を握った。
さくらは握った瞬間、何かわかったのか、耳を赤くする。
和也「ご、ごめん…。これは生理現象で、不可抗力というか」
さくら「ううん。私こそごめん」
和也「さくらとお風呂入るの久しぶりだね」
和也は気まずい空気を紛らわすために、話題を作る。
さくら「うん。小学生以来かな?昔はよく入ってたもんね」
和也「さくらも大人になったなぁ〜」
さくら「なにそれ?なんかおじいちゃんみたいだよ」
和也「ふふっ。そうだね。球技大会の練習はどう?」
さくら「かっきーのおかげで、だいぶシュートが入るようになったよ!ルールもわかってきたぁ!」
和也「そうなんだ。応援に行くから頑張るんだよ?」
和也は後ろからさくらの頭を撫でた。
さくら「うん!私も兄ちゃんの応援に行くから!久保さんとの混合ダブルスと、個人でだよね?」
和也「うん。さくらが来てくれるなら、カッコ悪いところ見せないようにしなきゃね!」
さくら「うん!カッコいい兄ちゃん見せてね!それじゃ、先に出てご飯温めておくね!私が出るまで目つぶっててね!」
さくらは湯船から出ていった。
ハプニングではあったが、久しぶりにさくらと過ごして気持ちが癒されるのであった。

しゃもじ ( 2021/09/18(土) 14:19 )