乃木坂高校












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第3章
相棒は誰
翌日、いつも通りさくらに起こしてもらい、2人で学校へと向かう。
さくら「兄ちゃんは球技大会どうするの?」
和也「あー、クラスで男は俺だけだし、出れる種目も限られてくるんじゃないかな?」
さくら「そっか!兄ちゃんなら何でも優勝できそうだね!」
和也「そんなことないよ。さくらも頑張るんだよ?」
さくら「うん!ありがとう!じゃあまたね!」
学校に着いてそれぞれの教室に向かった。
教室に入ると、美月がもう来ていた。
昨日のこともあるので、少し恥ずかしい。
和也「おはよ。早いね?」
美月「あ、おはよう…ございます。早く起きてしまいまして」
和也「ふふっ、なんで敬語になってるの?」
美月「えっ?あっ、おはよ!早く起きたから」
和也「それさっきも聞いたよ?」
美月「あの!昨日はありがとう」
和也「お留守番のこと?それとも…」
美月「わぁーっ!!」
美月が慌てだす。それを見て和也は爆笑する。
久保「美月、急に大きな声出してどうしたの?」
美月「な、なんでもないよ!ちょっと大声出したくなっただけ!」
久保「なにそれ?やっぱり変わってるな〜!」
笑ってる和也を見て、美月は少し睨んだ。

担任「それじゃ、球技大会の出場種目決まるぞー!」
1時間目で球技大会の誰が何に出場するか決めることになった。
担任「遠藤!お前はクラスで男子が1人だから、芸能科で出るか、普通科に混ざって出るか決めれるがどうする?」
梅澤「先生〜!普通科に混ざったら、クラスポイントはどうなるんですか?」
担任「遠藤がいるチームが上位に入ったら、普通科と芸能科にポイントが入ることになるな」
(普通科と混ざれば、ソフトボールに出れるかな?)
和也は幼い頃から野球だけしかしてなかったので、他の球技は素人同然。なので、唯一ソフトボールだけが出来る球技だった。
担任「遠藤、どうする?」
和也「ふつ…」
桃子「和くんは芸能科で出ます!」
美月「和くんは芸能科で出るよね!」
和也が喋ってる途中に、桃子と美月が同時に喋り出した。
和也「えっ…ちょっと…」
久保「もちろん芸能科だよね!」
梅澤「うんうん。普通科で優勝しちゃったら、私たちの総合優勝が遠くなっちゃうし!」
与田「わーい!遠藤くんと一緒にできるんだぁ〜!」
他のメンバーも盛り上がっている。
(なんか断りづらい空気になってる)
美月「てか、和くん、ふつとか言わなかった?」
桃子「まさか、普通科で出るとか言うつもりだったんじゃ…?」
桃子の目に涙が溜まっていく。
和也「違うよ。普通に芸能科です。って言おうとしたんだよ」
美月「なーんだぁ!そうだったんだね」
梅澤「でも、なんか文法おかしいような?」
和也「気のせいだって。それで、芸能科だったら何の種目が出れるんですか?」
担任「そうだな。とりあえず個人種目と男女混合の種目だな」
『男女混合の種目!!』クラスのみんなが先生の言葉に反応する。
伊藤「去年はその種目なかったことない?」
岩本「うん、なかった!今年からですか?」
担任「いや、今までこのクラス女子だけだったからな」
久保「確かに…。男の子がいないと混合にならないね」
桃子「はい!!桃子が和くんと出ます!」
美月「えぇ〜!桃子だけずるーい!私も〜!」
和也「ちなみに混合の種目は何ですか?」
担任「卓球かバドミントンだな!」
和也「卓球かバドミントン」
(どっちもやったことがない…)
桃子「桃子は卓球がいいなぁ〜」
美月「だからぁ〜、まだ桃子って決まったわけじゃないよ!」
梅澤「それならみんなでじゃんけんで決めない?」
向井「おっ!それいいね〜!」
伊藤「よし!みんなでじゃんけんしよ〜!」
和也以外の子が集まってジャンケンをする。
『ジャンケンポン!あいこでしょ!』
何回かあいこと勝ち負けが続いて、ペアになる子が決まった。
担任「それじゃ、久保と遠藤が混合バドミントンで決まりな」
久保「遠藤くんよろしくお願いします」
和也「うん。よろしくね。でも、俺、バドミントンやったことないよ?」
久保「なら、私が教えてあげるね?中学の時にバドミントン部だったから」
和也「ほんと?助かるよ。よろしくお願いします」
桃子「久保様だけずるーい!桃子も練習する〜!」
梅澤「桃子は違う種目でしょ!だから、そっちを頑張って、遠藤くんに褒めてもらお?」
桃子「はーい!遠藤くん、いっぱい褒めてね!」
こうして、球技大会の出場種目が決まった。

しゃもじ ( 2021/09/15(水) 08:15 )