乃木坂高校












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第2章
子どもじゃない
和也「へぇ〜。筒井さんってそんなに書道がすごいんだ」
さくらと遥香と喫茶店に来たら、筒井さんがいたので、一緒にランチをすることになった。
筒井「いえ、そんなすごくないです」
筒井さんは謙遜している。筒井さんの第一印象は高校1年生なのに少し落ち着いている感じだ。
筒井「かっきーは絵がお上手なんです」
和也「そうだったんだ。どんな絵を描くの?」
遥香「いえ、お見せできる物なんかじゃないです」
和也「ちょっとだけ!ねっ?」
遥香「うぅ〜。わかりました」
遥香はスマホを取り出して、自分が描いた絵を見せてくれた。
和也「マジか!めちゃくちゃ上手じゃん!」
遥香の書いた絵はプロが描いた並に上手かった。
遥香「そんなことないです!たまたま上手に出来ただけで」
和也「凄いな〜。今度、俺にも何か描いてよ」
遥香「私の絵なんかでよかったらぜひ!」
みんなと和気藹々と話していると、さくらの元気がないようにみえる。
和也「さくらどうした?美味しくなかった?」
さくら「えっ、ううん。すごく美味しいよ!」
和也「ならいいけど。なんかあったらすぐにいいなよ?」
さくら「うん。お兄ちゃん、ありがと」
筒井「さくちゃんのお兄さんは優しいんだね!羨ましいなぁ〜!」
遥香「本当だよね!私もこんなお兄ちゃん欲しかったなぁ〜!」
さくら「えへへっ、いいでしょ〜」
遥香「あぁーっ、さくちゃんが自慢してきたぁ〜!」
さくら「あははっ、やめてよ〜」
遥香がさくらと戯れ合う。そんな姿を見て嬉しくなる。
この後もみんなで色々なことを話した。

遥香「あの〜。本当にいいんですか?」
筒井「あやの分も出してもらっちゃって…」
和也「いいよ!俺から誘ったんだし」
さくら「お兄ちゃん、ありがと。ごちそうさま」
『ごちそうさまです』2人もお礼を言ってくれる。
和也「どういたしまして。この後はどうする?」
遥香「まだお昼過ぎですからね〜。街でも探検しますか?」
さくら「うん!楽しそうだね!」
和也「そうだね。筒井さんはこの後用事ある?」
筒井「いえ、何も用事はないです」
和也「なら、一緒に行こっか?」
筒井「はい!ありがとうございます!」
この後、みんなで街を見に行った。
そして、陽が沈んできたので2人を家まで送っていく。
筒井「ここがお家です。送ってもらったり、ごちそうしてもらったりありがとうございました」
和也「いえいえ、また遊ぼうね」
筒井「はい!さくちゃん、かっきー、また明日ね!」
筒井さんが家の中に入っていった。
次に遥香を送っていく。
遥香「明日からレッスン始まるんですよね?」
和也「その予定だよ。頑張ろうね」
さくら「大丈夫かなぁ〜。ちゃんと出来るかな」
和也「大丈夫。コツコツ頑張ろ」
遥香「そうですね。頑張ります!あっ、お家ここです!2日間、色々ありがとうございました!楽しかったです!」
和也「こちらこそさくらと仲良くしてくれてありがと。またいつでもおいで」
さくら「かっきーありがと〜!楽しかったよ〜」
遥香「なら、また明日学校で!さくちゃん、バイバイ!」
遥香が家の中に入っていったので、さくらと家に帰る。
さくら「お兄ちゃん、今日はありがと」
和也「いいよ。俺も楽しかったし。みんないい子達だね」
さくら「うん。かっきーもあやちゃんもすごいんだ…」
さくらが少し暗い顔をする。
和也「急に顔が暗くなったけどどうした?」
さくら「ううん。なんでもないよ!お腹空いちゃったから早く帰ろ!」
さくらが手を握ってきて走り出す。
和也「そんなに急がなくても」
さくら「お兄ちゃん早く〜!」
こうして手を繋いだまま家に帰った。

家に着いて、ご飯を食べて、お風呂に入り寝る準備をした。
寝る前に小説を読んでいると、『コンコン』ドアをノックする音が聞こえる。
和也「どうぞ〜」
返事をすると、枕を持ったさくらが入ってきた。
さくら「お兄ちゃん、今日も一緒に寝てもいい?」
和也「いいけどどうした?なんか怖いことでもあった?」
さくら「ううん。お兄ちゃんと一緒に寝たくなった」
和也「そうなんだ。とりあえずおいで」
さくらがベットに入ってくる。
すると、さくらが急に抱きついてきた。
和也「さ、さくら。急にどうした?」
さくら「お兄ちゃんが、かっきーやあやちゃんと仲良くしてるのは嬉しいんだけど、なんかわからないけど寂しくなっちゃって」
和也「さくらは寂しがり屋だね〜」
さくら「またそうやって子ども扱いする!わたしはもう子どもじゃないもん!」
和也「ふふっ、そうなんだね」
さくら「信じてないなぁ〜!もう怒ったぁ!えいっ!」
さくらの顔が近づいてきて、さくらの唇が和也の唇に触れた。
妹のさくらがキスをしてきて、和也は唖然とするのであった。

しゃもじ ( 2021/08/26(木) 10:04 )