乃木坂高校












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第10章
ぶどう狩りの後は
ぶどうを狩り終わり、園内のテラスに移動する。
そこで、取り立てのぶどうを食べる事にした。

美月「もう!和くんったらすぐに浮気するんだから!」
美月はさっきのスタッフと距離が近かったことを根に持っている。

和也「いやいや、浮気だなんて…。あれは教えてもらったただけで」
美月「やっぱり男の人は大人の女性が好きなのかな〜」
美月は独り言の様にぶつぶつ呟いている。
和也はそんな美月を見て苦笑いしていた。

和也「飲み物を買ってくるね?」
和也は美月の機嫌をとるために、飲み物を買いに行く。

売店で売っていた100%のぶどうジュースを買って美月の元に戻ると、美月は誰かと電話していた。

美月「あっ、今戻って来たから聞いてみるね!和くーん!」
美月は手を振って和也を呼ぶ。

和也「どうしたの?」
美月「今、何食べたい気分?」
和也「今?うーん、なんだろう。今から甘いもの食べるから、辛いものかな〜」
美月「辛いものね!おっけー!」
美月はそう言って、再び電話し始める。

美月「うんっ!ありがとう!バイバーイ!」
電話が終わると、美月はニコニコしている。

和也「なんか嬉しそうだね?」
美月「そうかな?あっ!ジュース買って来てくれたの?」
和也「うん。これ美月の分」
美月「やったぁ〜!ありがとう〜!」
美月はカップを受け取り、ジュースを一口飲む。

美月「美味しい〜!よしっ!ぶどう食べるぞ〜!」
何があったが分からないが、美月の機嫌が良くなったので一安心するのであった。

その後、お腹いっぱいになるまでぶどうを食べて、家に買っていくお土産を選ぶ。

美月「さくらちゃんはぶどう好きなの?」
和也「うーん、どうだろう?普段、和菓子ばっかり食べてるから。でも、好きだと思うよ」
美月「確かに和菓子好きそうだもんね!茶道とかやらないかな〜?」
和也「美月、茶道やったことあるの?」
美月「うん!だって、茶道部だし!」
和也「えっ!?茶道部だったの!?でも、アイドル活動してるよね?」
美月「メインはアイドル活動だよ?レッスンが休みだった時に、たまに顔出してるんだぁ!」
和也「なるほど。なんか意外」
美月「そうかな?生田さんも茶道部に入ってるよ?」
和也「えっ!?そうなの?」
絵梨花が茶道部という事に衝撃を受ける。

和也「でも、確かにお嬢様っぽいからな〜」
美月「そうだね!でも、入部希望の理由はお菓子が食べれるからって言ってた様な…」
和也「あははっ、それなら納得だよ」
たわいもない話をして、お土産を買い終わった。

そして、少し園内を散歩して、帰ることにした。

美月「和くんと久しぶりのデート楽しかった〜!」
帰りの電車の中で、美月が満足そうな顔をしている。

和也「俺も楽しかったよ。ぶどうも美味しかったし」
美月「あっ、そうだ。和くん、お家に連絡しといて?」
和也「家に連絡?何を?」
美月「ママが和くんの夜ご飯作ってくれたの!」
和也「えっ?そうなの?あっ、あの時の電話はそのことだったの?」 
和也は美月が誰かと電話していたことを思い出した。

美月「そうそう!和くんの食べたい物を作ってくれるって言ったからさ!」
和也「なんか申し訳ないな…」
美月「気にしなくても大丈夫だよ!ママ、和くんのことお気に入りだから!それに、パパとママは出かけるからいないし!」
和也「そうなんだ。なら、せっかくだしご馳走になろうかな」
美月「うんっ!なら、お家に連絡よろしくね!」
和也はスマホを取り出して、母にメッセージを送った。

そして、電車から降りた2人は美月の家に向かったのだった。

しゃもじ ( 2022/04/20(水) 12:42 )