日向高校




























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第2章
意外な素顔
翌日、登校していると小坂さんに会った。
和也「小坂さんおはよ。」
菜緒「あっおはようございます。えっと・・・。」
そう言えば名前教えていなかったな。
和也「佐藤和也です。よろしくね」
菜緒「佐藤先輩。よろしくお願いします。」
しばらく無言のまま登校している。
(なんか流れて一緒に登校してるけど
このままじゃまずいよな〜)
そんなことを思っていると小坂さんが
菜緒「先輩はアイドル部で何をしてるんですか?」
和也「一応監督で。何かしてるかって聞かれたらメンバーの愚痴を聞いたりしてるだけで、まだ何もしてないんだけど。」
そう言うと小坂さんは少し笑った気がした。
菜緒「なにもしてへんや。」
和也「えっ?関西弁?」
菜緒「あっ。私関西出身なんです。今年の春からこっちに引っ越してきて。
たまに関西弁がでちゃうんです。」
和也は何で小坂さんが気になるか分からなかったが、自分と同じ雰囲気だったからかもしれない。
和也も今年の春からこっちに来て友達もいなくて不安だった。
運良く初日からみんなと仲良くなれたから良かったものの、もしかしたら小坂さんと一緒で静かに生活していたかもしれない。
だから、小坂さんが気になってしまうのだと。
和也「そうなんだ。俺も今年の春から東京から引っ越してきたんだ。」
菜緒「そうなんですか?でも、すごいみんなと仲良しですよね?金村さんとか。」
和也「たまたまだよ。転校初日の時にアイドル部に誘われて。今では1年生も入ってくれて。みんないい人ばっかなんだ。なんか太陽みたいな感じかな?見てるとポカポカするんだ。だから、監督としてみんなを支えたいって思える様になったんだ」
菜緒「そうなんですか。みんな明るいですもんね。」
小坂さんはまたクールな表情になる。
和也「そうだ!小坂さん俺たち友達にならない?転校生同士さ!小坂さんがなんか悩んだらいつでも相談して?話ししか聞かないけど。」
菜緒「友達ですか。分かりました。でも、先輩と友達ってのもおかしいですけどね?」
和也「細かいことは気にしなくていいの!じゃあ、部室に用事あるからまたね。」
小坂さんと話していたら、いつの間にか学校に着いた。
(あの人も太陽みたいな人だなー)と菜緒も思ったのだった。

しゃもじ ( 2021/04/26(月) 00:45 )