日向高校




























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最終章
ライブの後は
和也「みんなお疲れさま!」
ライブが終わり、先にステージ脇に戻っていた和也がメンバーを出迎える。

鈴花「ふーっ!楽しかったぁ〜!」
明里「みんな盛り上がってくれてたね!」
美玖「和くん、どうだった?」
和也「最高だったよ。ピアノ弾いてて楽しかった」
芽依「へへっ〜褒められた!」
和也「それより、いつの間にあの演出を計画してたの?」
和也は青春の馬の時に観せた演出に付いて聞いた。

史帆「あれは美穂が提案したの!」
和也「美穂が?」
美穂「バスケ部の時もそうでしたけど、頑張ってって応援されると力が出るんですよね!だから、3年生の方も応援出来たらなって」
和也「そうなんだ。すごい良かったよ!さすがだね?」
和也はそう言うと美穂の頭を撫でた。

美穂「先輩…」
美穂は照れ臭そうに顔を伏せた。
京子「おいっ!なにイチャついてんだ!美穂も照れるなー!」
彩花「そうだそうだ!私たちだって頑張ったんだぞっ!」
和也「ちょっとみんな…」
いつの間にか周りを固められてしまう。

美玲「練習中も寂しい想いしたのに!!」
優佳「キミはいつも贔屓ばかり!!」
好花「いつになったら私を贔屓してくれるんですか!?」
菜緒「んっ?陽菜?」
陽菜が間を通って、和也の前に立った。

和也「陽菜はどうしたのかな?」
陽菜はニコッと笑って和也の手を掴んだ。
そして、自分の頭の上に乗せて少し動かす。

好花「陽菜!何してるの!?」
ひより「あっ!陽菜だけズルい!」
陽菜「へっへーん!早いもの勝ち!」
『カーンートーク!!』陽菜のセルフ頭撫でのせいで更に炎上する現場。

和也「いや、これは俺がやったんじゃなくて…」
和也は火消しにかかるも全く意味をなさない。

すると、「あの〜」気まずそうに吹奏楽部の部長が話しかけてきた。
和也「あっ、ごめんね。今日はありがとう」
愛萌「あっ!逃げました!」
久美「吹奏楽部の演奏が迫力があって私たちも楽しかったです!」
久美も話に入ってくれたので、みんなはこれ以上何も言うことがなかった。

和也「また一緒に出来たらいいね?」
部長「そうだね!また今度やろうね!」
吹奏楽部の部長は達成感からなのか、いい笑顔をしていた。
部長「それでね…もし良かったらなんだけど…今度…」
部長が恥じらいながら何かを言いかける。すると、「おーい!早く戻るわよ〜!」と中々戻って来ないメンバーを白石が呼びにきた。

和也「はい!みんな戻ろっか?」
未来虹「はーい!んーっ!頑張ったからお腹空きましたね!」
史帆「なら、学校が終わったら和くんのお家で打ち上げだぁ〜!」
美玲「いいね〜!」
和也「また勝手に…」
菜緒「いいでしょ?」
和也「何言っても来るでしょ?」
美玖「当たり前!和くんに断る権利なーし!」
和也「ははっ…。そういえば、何か言いかけてなかった?」
和也は歩きながら部長の方に振り向く。

部長「あっ、なんでもないよ…」
(私の入る余地なんてないか…)
和也「そっか。ってか、そんなに押さないでよ」
茉莉「早く戻りましょ〜!」
陽世「先生が待ってますよ〜!」
白石「みんなお疲れ!最高のライブだったよ!」
紗理菜「先生に褒められた〜!」
愛奈「やっぱライブ終わりはこれやな〜」
みんなキラキラした笑顔で体育館を出る。

ひなの「あの…先輩!」
和也「んっ?どうした?」
ひなの「私、どうでしたか?」
和也「もちろん。最高のパフォーマンスだったよ!」
ひなの「なら…」
和也「うん。今度遊びに行こっか?」
ひなの「はいっ!」
久美「おーい!和也くん、ひなのー!早く〜!」
ひなの「今行きます!」

こうして今年度最後のライブは終わった。

しゃもじ ( 2022/06/30(木) 11:51 )