日向高校




























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最終章
花ちゃんズの訪問
その週の土曜日。部活が午前中に終わったので、家の掃除をしている和也。

和也「ふーっ、こんなもんかな?」
ベランダに布団を干して、一息ついていると、「おーい!せんぱーい!」と家の前で誰かに呼ばれる。

和也「好花?どうしたの?」
ベランダから顔を出すと好花が立っていた。

好花「今日、すずの家にお泊まりするんです〜!先輩は〜?」
和也「家の掃除をしてるとこだよ」
好花「えらいですね〜!手伝いましょうか?」
和也「大丈夫だよ。もうほぼ終わったから!」
好花「そうなんですか!なら、困ったら連絡下さ〜い!そこにいるんで!」
和也「ありがと。鈴花と楽しんでね」
好花が鈴花の家に入って行くのを見送り、和也も家の中に戻った。

和也「さて、昼ごはんどうしようかな」
家に帰って来てから、すぐに掃除を始めたので、昼ごはんを食べていなかったので、Padで何を作るか決めている。

和也「うーん。何にしよう。ってか、後で買い物行かなきゃ…」
1人しかいないと独り言が多くなる。
とりあえず簡単に作れるパスタを作ることにした。

鍋に水を入れて沸かしていると、『ピンポーン』とインターホンが鳴る。
和也「誰だろう?」
鍋の火を止めて、玄関に向かいドアを開ける。
すると、好花と鈴花が立っていた。

好花「先輩!もう一回こんにちわ!」
鈴花「お掃除は終わりましたか〜?」
和也「うん。終わってお昼ご飯を作ってたところ。それよりどうしたの?」
好花「先輩と遊びたいなって思いまして!」
鈴花「一緒にゲームしましょ?」
好花達は持ってきたゲーム機を和也に見せる。

和也「いいよ。でも、ご飯食べてからでいいかな?」
好花「もちろんです!」
和也「ありがと。それじゃ、中に入って」
『お邪魔しまーす!』2人は家の中に入り、リビングのソファに座った。
和也は台所に戻って、再びお湯を沸かす。

鈴花「てか、先輩。お昼ご飯遅いですね〜?」
和也「帰ってきてすぐに掃除を始めたからね」
好花「一人暮らしは大変ですね〜。ママはいつに帰ってくるんですか?」
和也「初めは2ヶ月ぐらいの予定だったけど、父さんの仕事がバタバタしてるから、6月ぐらいになるって連絡がきた」
鈴花「そうなんですか?なら、まだまだ一人暮らしですね…」
和也「まぁもう慣れたし、みんなも来てくれるから大丈夫だよ」
好花「そうですか?なら、これからも私が先輩のお世話してあげますね?」
鈴花「ちょっと!なんでこのちゃんだけなの?それはお隣の私の役目!」
好花と鈴花がわちゃわちゃ揉めている。

和也「なら、2人にお願いしようかな?」
好花「なら、先輩のお昼ご飯のお手伝いします!」
好花がソファなら立ち上がり、台所に向かってくる。
鈴花「あっ!ずるい!私も〜!」
鈴花も慌てて台所に向かう。

好花「お昼ご飯は私達が作るので、先輩は座ってて下さい!」
好花に背中を押されてダイニングテーブルに座る。

鈴花「パスタはどれだけ入れればいいんだろう?」
好花「先輩は男の人だしいっぱい入れればいいんじゃない?」
鈴花「確か茹でる時にお塩を入れると良くなるんだよね?」
好花「そうなん?じゃあいれよ?」
鈴花「あっ!ヤバい!入れすぎた!」
色々と不安になる会話が聞こえてくる。

和也「えっ、本当に大丈夫?」
和也は心配そうな目で2人を見る。

好花「大丈夫です!安心してて下さい!」
鈴花「そうですよ!あっ!間違えた!」
その後も調理が終わるまで心配する和也なのであった。

しゃもじ ( 2022/05/23(月) 19:16 )