日向高校




























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第25章
擬似告白
史帆「こしゃ!としちゃんからいい?」
菜緒「もちろんいいですよ!」
和也「話がどんどん進んでいく…」
史帆と菜緒の間で勝手に話が進んでいく。

史帆「よしっ!なら、和くん、お願いします!」
史帆は和也の身体を自分の方に向かせ、菜緒はソファから立ち上がり、2人が見える位置に座る。
絶対にやらないといけない雰囲気になり、和也は覚悟を決めた。

和也「史帆が好きだ。だから、俺と付き合ってほしい」
和也の擬似告白を受け、史帆はみるみる顔が赤くなっていき、照れ臭そうに「はいっ!としちゃんも和くんが大好きです!」と返事をして、和也に抱きついた。

すると、「キャー!!」と珍しく菜緒が興奮して叫んだ。
菜緒「やばい、やばいです!史帆さん、めっちゃ可愛いです!」
史帆「えへへっ、そうかな?」
史帆は込み上げてくる嬉しいさを我慢できないのか、未だに和也に抱きついている。

和也「あの〜、これで満足してもらえたでしょうか?」
菜緒「んっ?まだだよ?」
史帆「うん、まだこしゃがやってないし!」
和也「でも、菜緒も楽しそうだったし…」
菜緒「見るのとやってもらうのは違うの!なら、次は菜緒の番ですね!」
史帆「はーい!どうしよう!見る前からドキドキしてきた!」
菜緒と史帆が入れ替わる。
そして、菜緒は1度目を閉じて気持ちを入れた。

菜緒は気持ちが入ったのか目を開けて和也を見つめる。
和也は菜緒に見つめられ、不思議とその世界に入り込んだ。

菜緒「菜緒ね、和くんのことが…」
史帆よりも前のシーンから演技を始める菜緒。

和也「ちょっと待って!それは俺から言わせてほしい!」
和也も釣られて演技を始める。

和也「菜緒が好きだ。だから、俺と付き合ってほしい」
菜緒「うんっ。よろしくお願いします!」
菜緒はそう答えて、顔をゆっくり和也に近づけた。
そして、2人の唇が重なり合い、唇が離れるとおでことおでこをくっつけた。

すると、次の瞬間。「キャー!!!ちょっと待って!恥ずかしい〜!」と史帆が叫び出した。

和也「び、びっくりした!!」
史帆「もぉ〜!こしゃ、可愛い〜!」
菜緒「ふふっ、ありがとうございます!ドキドキしちゃった!」
史帆「としちゃんもドキドキした!!あれ?ちょっと待てよ?」
史帆は何かに気付いたようだ。

史帆「あーっ!!なんで、チューしてんのさぁ!!」
菜緒「史帆さん、あのシーンはチューまでですよ?」
菜緒は少し勝ち誇った顔をしている。

史帆「えーっ!としちゃんも!!こしゃだけずるい〜!」
史帆は和也の手を掴んでお願いする。
和也「えっ!それはちょっと…」
史帆「なんで?なんでこしゃの時はしたの?あっ!贔屓だぁ!」
和也「あれは演技の流れというか…」
史帆「もういい!!和くん、動かないで?」
史帆はソファに座っている和也の足の上に座り、顔をゆっくり近づけた。

重なり合う唇。そして、史帆の舌が和也の口の中に侵入し、和也の舌に絡ませる。

史帆「えへへっ、チューしちゃったね?」
唇を離すと、史帆は嬉しそうな表情をしていた。
菜緒はというと、少し不機嫌な顔をして2人の事をみていたのであった。

しゃもじ ( 2022/02/17(木) 21:34 )