日向高校




























小説トップ
第25章
姉妹の様な関係
和也はみんなと別れて家に戻った。
後から菜緒が来るので、部屋の掃除をする。

和也「父さんと母さんがいないだけで、こんなに広く感じるんだ…」
いつもより広く感じる家で両親がいない事を少し寂しく感じた。

すると、『ピンポーン』とインターホンが鳴った。
玄関を開けると菜緒がいた。それと何故かもう1人…。

菜緒「和くんお待たせ!寂しくなかった?」
史帆「和くんお待たせ!としちゃんは寂しかったよ?」
満面な笑みの史帆に対して、少し苦笑いの菜緒。

和也「菜緒、いらっしゃい。史帆も。寒かったでしょ?中に入って?」
和也は2人を中に入れて、2人が一緒にいる理由を聞いた。

和也「それでなぜ菜緒と史帆が?」
菜緒「夜ご飯のお買い物をしにスーパーに行った時に、たまたま史帆さんと会ったの」
史帆「そうそう!それで、こしゃがいつも以上に可愛かったから、これは和くん関係だなって思ったわけよ!」
和也「なるほどね。なんで史帆はスーパーにいたの?」
史帆「和くんが寂しくない様にご飯を作るためだよ!」
史帆は相変わらず満面の笑みをしている。

和也「そうなんだ。ありがとね?菜緒と一緒だね?」
史帆「へへっ、だってこしゃととしちゃんは姉妹なんだもーん!」
史帆がそう言って菜緒に抱きつく。
菜緒「ふふっ、そうですね!史帆さんはお姉さんです!」
菜緒も史帆に抱きつかれて嬉しそうな表情をしていた。

菜緒「それより、和くん。夜ご飯まで時間あるし映画観ない?」
菜緒はかばんからレンタルしたDVDを取り出した。

史帆「あっ!それとしちゃんも観たかったやつだぁ!」
史帆は目を輝かせている。

菜緒「これも一緒ですね?和くん、お願いしていい?」
和也は菜緒からDVDを受け取り、プレーヤーを起動させた。

そして、ソファに座ると右に菜緒、左に史帆が座る。
史帆は和也に手を絡めて、菜緒は和也の肩に頭をのせる。
この光景をを見たら学校の男子は羨ましがるだろう。

そして、映画が始まる。内容は王道のラブストーリーでいかにも高校生が好きそうな感じだった。

『お前が好きだ。だから、俺と付き合ってほしい』
映画もクライマックスになり、告白シーンが流れる。
史帆と菜緒は感動のあまり涙を流していた。

史帆「あーっ、泣きすぎちゃったぁ〜!」
菜緒「本当ですね。涙が止まりませんでした」
映画が終わり、2人は余韻に浸っている。

菜緒「あの告白のシーン素敵でしたね!」
史帆「そうそう!告白してからのチュー!もうたまんない!」
和也を間に挟み、2人は向かい合って興奮していた。

史帆「あーあ!としちゃんもあんな感動的な告白されたいなぁ〜!」
菜緒「私もです!誰かいないですかね〜?」
明らかに何かを企んでいる口調で話し出す2人。
和也は嫌な予感がしたので、逃げ出そうとしたが、両サイドにいる2人に手を掴まれて身動きが取れなくなってしまうのであった。

■筆者メッセージ
丹生ちゃんの誕生日ですが、
明日サイドストーリーを更新します!
しゃもじ ( 2022/02/15(火) 19:10 )