日向高校




























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第25章
初詣 2
美穂「なんか騒いでたらお腹空いてきましたね〜!」
おみくじを引き終わり、ひと段落すると、みんなが美穂の発言に賛同し始める。

鈴花「確かに!なんか物足りないね!」
和也「まだ食べるの…?」
みんなの食欲に若干引き気味の和也。

京子「年越しって言ったらやっぱあれだよね!年越しラーメン!」
紗理菜「えっ?年越しそばじゃなくて?」
京子「えっ?ラーメンでしょ?家ってか私は毎年ラーメンだけど」
ひなの「ふふっ、やっぱり京子さんは変わってる人です」
久美「確かに年越しそば食べたいけど、どこで食べよう…」
美玲「そばが食べれるお店あるのかなぁ〜?」

みんなが悩んでいると、「あら、和也?それにみんなも?」と聞き馴染みのある声が。

和也「あっ、母さんに父さん」
陽菜「あーっ!パパとママです!」
陽菜が一目散に母に駆け寄り抱きついた。
母「陽菜ちゃん!相変わらず可愛いわね!」
美玖「パパとママも初詣に?」
父「そうなんだよ。ここでの年越しはしばらく出来ないからね」
愛萌「そっか。もうすぐ海外出張に行っちゃうんだった…」
大好きな和也の家族が居なくなることを考えると、みんなの空気が重くなった。

母「それよりみんなはこの後どうするの?」
重い空気を感じ取った母が話題を変える。

彩花「年越しそば食べたいねってなったんだけど、やってるお店があるからわからなくて」
母「それなら家で食べればいいじゃない!ちょうど美玲ちゃんも泊まりに来てるし!」
和也「あっ…」
美玲「えっ…」
母の言葉でみんなが一斉に2人のことを見る。

母「あら?私、まずいこと言っちゃったかしら…?お父さん、先に帰って準備しましょ?みんな、先に帰ってるからね?」
母が逃げる様に父を連れて立ち去っていく。

和也「あっ、待って!俺も!」
美玲「み、みーぱんも!!」
和也と美玲は父と母の後を追おうとするが、「逃げんな?」と京子が和也の肩を掴んだ。

和也「なんだろう…体育祭の時もこんなことがあったような…」
美玲「あははっ…なら、みーぱんはお先に失礼しまーす!」
美玲が2人後を追いかけて、母の腕に抱きつく。

和也「ちょ、ちょっと美玲!!嘘でしょ!?」
メンバー全員に囲まれる和也。

和也「あははっ、困ったもんだね〜」
和也は笑って誤魔化そうとしたが、そんなことで誤魔化せる訳もない。

菜緒「何笑ってるの?」
史帆「和くんにお話があります!」
和也「はい…」
ひなの「先輩、いいですか?贔屓はダメなんですよ?なぜなら…」
両手を腰に当て、怒っているひなの。

鈴花「珍しくひなのが怒ってる!」
未来虹「なのちゃんいけー!!」

和也「あのね、これには訳がありまして…」
好花「言い訳不要!!」
和也「はい…」
みんなに囲まれて怒られる和也。
そこで、陽菜がとんでもないことを言い出した。

陽菜「あれ?師匠のお家にいたなら、なんでアイロンで火傷したのでしょう?みーぱんさんはアイロンを持っていったのでしょうか?」
和也「ひ、陽菜…それ以上は…」
京子「おい!!どういうことだ!?」
和也「それには深い事情が…」
史帆「かーずーくーん!!」
和也「ご、ごめんなさーい!」
和也はわずかな隙間を抜けて走って逃げる。

ひより「あっ!!逃げた!」
美穂「こらぁ〜!!まだ話は終わってなーい!!!」
久美「みんな追いかけるんだ!」
『オーッ!!』久美の一声でみんなに追いかけられる。

和也「もう、勘弁してくださーい!!」
和也は必死に逃げ回るのであった。

その後、美玲だけでなく、みんなが和也の家にお泊まりすると言う理由でおさまったのであった。

しゃもじ ( 2022/02/08(火) 18:54 )