日向高校




























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第24章
涙サプライズ
芽依の案内で電車に乗る。
すると、降りた所は日向町だった。
和也「日向町に戻ってきたけど、どこに行くの?」
芽依「いいからいいから!」
芽依は笑顔で歩き出す。

和也「なんか段々家に近づいている様な…」
見慣れた景色に戸惑いだす和也。
芽依「ついたよ!!」
和也「ついたって…ここ俺の家だけど…」
芽依「へへっ、中に入ろ?」
和也「ん?芽依も入るの?送ってくれたんじゃなくて?」
芽依に背中を押されて玄関の中に入る。

靴を脱ごうとしゃがむと視界が突然暗くなる。
和也「うわぁ!!えっ!どういうこと!?」
突然のことでテンパりだす和也。
芽依「いくよ〜!」
芽依が和也の手を握って、リビングに案内する。

『せーの!!』謎な掛け声と共に一気に視界が明るくなった。
『パーンッ!!』それと同時に大量のクラッカーが鳴った。
『お誕生日おめでとー!!』
なんと家の中にみんなが集まっていた。

和也「えっ?えっ?どういうこと?」
和也は理解が出来ずに、テンパっている。
史帆「どう言うことって和くんのお誕生日のお祝いだよ?」
和也「えっ…でも、昨日も…」
美玲「昨日はクリスマスパーティー兼お誕生日パーティーでしょ?」
菜緒「今日は正真正銘、和くんのお誕生日パーティーだよ!」
和也「ははっ…なんだそれ…」
和也は感動して涙が溢れそうになった。

美穂「サプライズ大成功だぁ〜!やったね!丹生ちゃん!」
明里「うんっ!!嬉しい〜!」
彩花「めいめい、よく頑張ったね〜!」
芽依「うんっ!めい、頑張った!」
和也「いつから準備したの?」
部屋の中は綺麗な飾り付けがしてあった。
京子「和とめいめいが家を出てすぐだよ?」
美玖「お家を出たときに、めいめいさんが連絡くれたんです!」
和也「あっ!だから、あの時!」
芽依「へへっ、和くんにバレるんやないかって怖かったわぁ」
和也「もしかして、朝、母さんと話してたのも?」
母「目隠しの置き場とか一緒に考えてたのよ!」
これで全てが繋がった。昨日、和也だけ先に帰らされた事も、芽依の朝の行動も。

久美「やっぱりお誕生日はみんなでお祝いしたいってなって、みんなでサプライズを考えたんだ!」
ひなの「先輩、いつもいつもありがとうございます!」
紗理菜「和也くんのおかげで毎日楽しいです!」
鈴花「これからもいっぱい楽しみましょ?」
菜緒「ずっと和くんのこと信じてついていくから!」
美玲「それで、私たちの夢、一緒に叶えようね?」
史帆「和くん、お誕生日おめでとう!!」
『お誕生日おめでとう!!』
みんなが盛大にお祝いしてくれた。
すると、我慢していた涙が溢れてきた。
好花「あれ?先輩泣いてますか?」
優佳「相変わらず泣き虫ですな〜!」
ひより「そんな先輩も可愛いです!」
未来虹「和也先輩、私が慰めましょうか〜?」
和也「な、泣いてないから!目が渇いただけだから!」
愛萌「ふふっ、そう言うことにしときますかね〜!」
愛奈「めっちゃ苦しい言い訳やけどな?」
茉莉「先輩、ハンカチつかってください?」
陽世「私のハンカチでもいいですよ?」

みんなが盛り上がっていると、トコトコと陽菜が和也に近寄った。
和也「陽菜、どうしたの?」
陽菜「へへっ、ししょー!!」
陽菜はそう言って和也に抱きついた。
美玲「ちょっとおひな!?」
史帆「かわださん何してるの!?」
陽菜「えへへ、和くんの17歳になった1番のぎゅーっは陽菜がもらいました!」
勝ち誇った様に陽菜が満面の笑みをした。
『陽菜〜!!!』さっきまで笑ってたみんなの顔が一変する。
陽菜「うわぁ〜!師匠助けて〜!」
陽菜は和也の後ろに隠れた。
好花「こら〜!くっつくなぁ〜!」
みんなは陽菜を追いかけて、和也はそれを見て笑っていたのであった。

しゃもじ ( 2022/01/06(木) 19:07 )