日向高校




























小説トップ
第24章
ツリーと願い事
クリスマスが近づき、日向町はクリスマスムードに包まれていた。
クリスマスソングや、飾り付けなど、どこもかしこもクリスマス一色だった。
そして、もちろんここも。

美玲「ジングルベール、ジングルベール〜♪」
美玲がご機嫌に歌っている。
今日は部活が休みなので、部室にクリスマスツリーを飾っている。

和也「美玲、なんかご機嫌だね?」
美玲「もちろん!クリスマスってテンション上がるよね!」
和也「そんなものなの?」
美穂「クリスマスが嫌いな女の子なんていませんよ!」
鈴花「今年はサンタさん来るかな〜?」
鈴花が和也を見つめながら言う。

陽菜「私、サンタさんの住所知ってるよ!」
好花「えぇー!嘘やろ!?」
陽菜「本当だよ!ほらっ?」
陽菜はかばんから1枚のハガキを取り出す。
美玖「……。これ、なんで読むの?」
ハガキには見たことのない文字が。
陽菜「フィンランドの言葉だからわかんない!でも、サンタさんはフィンランドにいます!」
ひより「先輩!フィンランドに会いに行きましょう!」
紗理菜「それはちょっと厳しいような…」

そんな話をしながら、クリスマスツリーに飾り付けをしていく。

久美「よしっ!てっぺんにお星さま付けたら完成だね!和也くん、お願い!」
和也「俺がつけるの?」
久美「だって、私達じゃ届かないもん!」
和也「久美なら大きいし届くような…」
久美「なんか言った!?」
鋭い目で久美に睨まれる。
和也「いえ、なんでもありません」
和也はツリーのてっぺんに星をつけて、クリスマスツリーが完成した。はずだったが、陽菜が謎な事を言い出した。

陽菜「よしっ!お願い事して、飾らなきゃ!師匠〜、紙とペンありますか?」
優佳「それって七夕じゃない?」
彩花「うん。七夕だね?」
陽菜「あれ?そうでしたっけ?間違えちゃった!」
陽菜の天然な発言にみんなは笑っている。
この時間、その空間が大好きで大切だと和也は思った。

美玲「ねぇ、24日にクリスマスパーティーしない?」
美玲が突然思い付いたかの様に提案する。
京子「おっ!それいいじゃん!」
史帆「クリスマスパーティーしたーい!!」
美玲「ならさ、プレゼント交換しようよ!」
芽衣「それええなぁ〜!」
菜緒「場所はどこでやりますか?」
美玲「そうだなぁ〜」
美玲は和也の方を見ている。
和也「えっ?まさか家で!?」
美玲「冗談だよ!今回はここでやらない?クリスマスツリーもあるし、オードブルとか頼んじゃったりしてさ!」
史帆「それいいね!なんか、もう楽しくなってきちゃった!」
明里「白石先生や七瀬さんも呼びませんか?」
愛萌「それいいね!」
ひなの「すごく楽しみです!」
こうして、24日にクリスマスパーティーをする事に決定した。

和也「どこに置いたかな?」
みんなと下校をしている最中、忘れ物をした事に気づき部室まで戻ってきた和也。
和也「あっ、あった」
机の上に置いてあったプリントを手に取ると、クリスマスツリーをジーッと眺めて、陽菜の言葉を思い出す。

そして、かばんから紙とペンを取り出して、クリスマスツリーに飾った。
『みんなの夢が叶って、この幸せがずっと続きます様に』
そうサンタさんにお願いしたのであった。

■筆者メッセージ
ごめんなさい。遅くなりました
しゃもじ ( 2021/12/24(金) 00:32 )