日向高校




























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第24章
クリスマスツリー
美穂「先輩!クリスマスツリーを見に行きたいです!」
部活終わり、美穂が突然言い出した。
和也「クリスマスツリー?」
美穂「はい!日向町の商店街に大きなツリーが飾られるんです!それを先輩と見たくて!」
和也「そうなんだ。うん、いいよ。いつにする?」
美穂「うーん、今からじゃだめですか?」
和也「今から?別にいいけど、急だね?」
美穂「本当はもっと早くに言いたかったんですけど、中々、先輩が1人でいないからこんな時間になっちゃいました」
和也「そっか。なんかごめんね?」
美穂「いえ、先輩と今年のクリスマスツリーは先輩と2人で見たかったから」
美穂はそう言うと、頬を少し赤くする。
和也「ありがとう。それじゃ、早速行こうか?」
美穂「はい!やったぁ〜!」
美穂と和也は商店街に向かった。

美穂「先輩は東京のクリスマスツリー見たことありますか?」
和也「あるっちゃあるよ?」
美穂「なんでそんな曖昧なんですか?」
和也「んー、彼女もいなかったし、男同士で見に行くものでもないでしょ?だから、遊びに行った時に、チラッと見たぐらいだよ」
美穂「なるほど!確かに男の子同士ではちょっとあれですね!」
和也「でしょ?だから、ちゃんと見に行くのは初めてかな?」
美穂「初めて?やったぁ!」
美穂が急に大きな声を出す。

和也「なにがやったなの?」
美穂「先輩が女の子とクリスマスツリーを見に行くのは初めてなんですよね?」
和也「そう言う事になるね?」
美穂「私もなんです!男の子と見に行くのが初めてで。初めてが先輩なのも嬉しいし、先輩の初めても私で嬉しいんです!」
和也「そういうことですか。美穂が嬉しいなら俺も嬉しいよ」
美穂「えへへっ。今日はいい日だ!」
美穂はそう言って和也の手を握った。

そして、10分ほど歩くと商店街に着いた。
商店街がいつもに増して、カップルが多くいる。
美穂「なんか、カップル多いですね?」
和也「そうだね?何かあるのかな?」
美穂「みんなツリーを見にきたんですよ!早くしないといい場所が取られちゃう!急ぎましょ!」
美穂と和也は小走りで走り出す。

少し走ると、視界に大きなツリーが入り込む。
美穂「うわぁ〜!綺麗だぁ!」
和也「ホントだね。すごいや」
運良くツリーの前が空いており、最前列で見ることができた2人。大きく、綺麗な飾り付けをされたツリーに感動している。

美穂「すごいキラキラしてる!」
和也は笑顔の美穂をじっと見つめる。
美穂「んっ?先輩、どうしました?」
和也の視線に気づき、不思議そうな顔をしている美穂。
和也「いや、美穂の笑顔もキラキラしてるなーって思って」
美穂「えーっ!そんなぁ〜!なんか照れちゃう!」
和也「美穂の笑顔はほんとおひさまみたいだね!」
美穂「可愛い…ですか?」
和也「うん、可愛いよ!」
美穂「へへっ、嬉しい!!」
美穂は少し顔を赤くして笑っていた。

美穂「先輩、ツリーをバックに写真撮りませんか?」
和也「いいね!いいのが撮れそう」
美穂が腕を伸ばし、スマホセットする。
美穂「先輩、もっと近くに来てください!」
和也「今でも近くない?」
美穂「いいからもっとです!」
和也は美穂の言う通りにし、顔を近くする。2人の頬と頬がくっつく。
美穂「いきますよ!はい、チーズ!」
スマホのボタンを押して、写真が撮れた。
美穂「もう一枚いいですか?」
和也「うん、いいよ」
美穂「ありがとうございます!はい、チーズ!」
美穂がそう言った瞬間、頬に何か柔らかい物が触れた。
美穂「ふふっ、この写真は宝物にします!」
美穂はおひさまの様な笑顔で微笑んでいた?

しゃもじ ( 2021/12/19(日) 18:48 )