日向高校




























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第24章
いつもの場所
和也は菜緒を追って教室を飛び出した。
(きっとあそこだ)菜緒が行くところは検討がついていた。

いつもの部室横のベンチに着くと、筆箱がベンチの上に置かれていた。
和也「なぜ筆箱だけ…」
和也は周りを見渡しても菜緒がいなかったので、教室に戻る事にした。

紗理菜「菜緒ちゃんいた?」
和也「ううん、筆箱だけ置いてあって菜緒はいなかったよ」
優佳「全く、ほんと女心がわかってないよね〜!」
和也「やっぱり俺のせい?」
愛奈「普通に考えたらそうやろ?」
和也「こういう時に限って部活休みだからな〜」
今日は白石先生がいないので、部活は休みだった。
その日の夜、菜緒にメッセージを送ったが、既読にもならなかった。

翌日、学校に着いて菜緒の教室に向かった。
美玖「あれ?和くん、おはよ!どうしたの?」
和也「おはよ。菜緒いるかな?」
愛萌「菜緒なら、ちょうどさっき出て行きましたよ?」
和也「そっか。ありがとう」
美玖「菜緒と喧嘩でもしたんですか?」
和也「喧嘩はしてないと思うけど…」
愛萌「仲直りする秘訣教えてあげましょうか?」
愛萌がなぜかウインクをしてきた。
和也「また今度教えてもらうよ。それじゃ、教室に戻るね」
和也はとりあえず教室に戻る事にした。

和也「……。ない」
教室に着くと、机の上にあった筆箱がなくなっていた。
紗理菜「今さっき菜緒ちゃんが持っていったよ?」
和也「なぜまた筆箱を…。とりあえず行ってくるよ」
和也は急いで部室近くのベンチに向かった。

ベンチに着くと、筆箱はまだ置かれてなかった。
和也「早く着いたのかな?」
和也はその場で菜緒を待つ事にした。

すると、『ジャリ』後ろから誰かが来た気配がする。
振り向くと、そこには菜緒が立っていた。
菜緒「和くん…」
菜緒はびっくりした顔で、見つめてきた。
和也「遅かったね?」
笑って話しかけると、菜緒は口を尖らせてプイッと外を見る。
和也「ごめんね?」
菜緒「じゃあこっちに来て?」
和也は菜緒に近づくと、菜緒が抱きついてきた。
菜緒「菜緒もごめんね?ヤキモチ妬いた」
和也「今度は一緒に作ろうね?」
菜緒「雪だるまもいいけど、デートしたい」
和也「いいよ。次の休みに出かけようか?」
菜緒「うん!イルミネーション見に行きたい!!」
和也「わかった。色々調べておくよ」
菜緒「やった。約束だからね?もし、約束を破ったら、今度こそ口聞いてあげへんからね?」
和也「わかった。寒いから教室に戻ろっか?」
菜緒が頷いて、2人は学校の中に入っていった。

しゃもじ ( 2021/12/18(土) 18:24 )