勧誘
試合が終わってベンチに戻ると、アイドル部のメンバーが駆け寄ってきた。
美玲「和くんやったね!すごい!」
和也「ありがとう!でも、ギリギリだったね」
鈴花「先輩は天才ですか?ほんとなんでも出来ますね!」
和也「たまたまだよ。全然下手っぴだし」
部員A「1ゴール、1アシストで下手とか言われたら俺らの立場よ…」
愛萌「せんぱーい。さりげなく傷つけてますよ〜!」
和也の天然さに笑いが起きる。
菜緒「今日は珍しく怪我しなかったね?」
和也「陽菜のおかげかな?」
和也は陽菜の方を向いて微笑んだ。
明里「陽菜ですか?」
久美「かわださん、なにかしたっけ?」
美玖「陽菜、ニコニコで微笑んでますよ?」
和也「陽菜がくれたお守りのおかげだよ」
陽菜からもらったお守りを取り出してみんなに見せる。
好花「お守りだ!!陽菜やるじゃん!」
陽菜「えへへっ。私もやる時はやるんだからね!」
愛奈「んっ?でも、このお守り交通安全のちゃう?」
紗理菜「ほんとだ!交通安全のだ!」
陽菜「えーっ!うそっ!?」
京子「でも、いいんじゃない?怪我なく無事に終わって勝ったんだから!」
史帆「としちゃんの勝利のおまじないのおかげかなぁ〜!」
美穂「としさん、勝利のおまじないって何したんですか?」
史帆「えぇ〜!内緒〜!」
史帆は両手を頬に当てて、少し顔を赤くする。
彩花「怪しい!!」
美玲「としちゃん!何したか白状しなさい!」
史帆「やだーよ!!」
そう言って史帆がその場から逃げた。
ひより「あっ!逃げました!」
芽依「追いかけろ〜!」
みんなは楽しそうに史帆の後を追った。
優佳「和也くん。ほんとありがとう」
和也「どういたしまして。サッカーも中々楽しいもんだね?」
主将「そうだろ!!楽しいなら、サッカー部に入るか?」
部員B「そーっすよ!先輩がいれば、公式戦も勝てますよ!」
優佳と話していると、サッカー部に勧誘される。
美玲「それはだめーっ!」
史帆との追いかけっこが終わったメンバーが戻ってきて、猛抗議を始める。
京子「和はアイドル部の監督なんだから!」
彩花「そうそう!レンタル期間はもう終わり〜!」
菜緒「そうです!和くんを勝手に誘惑しんどいてください!」
鈴花「もし、先輩を取ったら恨みますからね!」
ひなの「先輩がいなかったせいで、練習が全然集中できませんでした!」
未来虹「おぉ!なのちゃんが珍しく怒ってる!」
美穂「先輩!お腹空いたでしょ?みんなでお弁当作ってきたから食べましょ!」
和也は美穂達に引っ張られていく。
和也「ごめん!サッカー部には入らないけど、応援してるから!ってか、そんなに引っ張ると痛いよ」
あまりの怒涛の出来事に唖然とするサッカー部。
優佳「あははっ!ごめんね!監督はアイドル部にとって大切な人だから!これからも応援してるから頑張ってね!」
優佳はそう言ってみんなの後を追った。
菜緒「和くん、ほんとはサッカー部に惹かれてたんちゃうん?」
和也「えっ、そんなことないよ」
美玖「なんか今の怪しかった!」
和也「なんで!?俺の居場所はここだけだから!」
茉莉「そうですよね〜!先輩はここが大事ですもんね!」
陽世「でも、今度はハルとキャッチボールしてくださいね?」
和也「いいよ。それより、白石先生は?」
久美「先生なら、試合に勝って安心したのかすぐに仕事に戻っていったよ?」
京子「なに?白石先生に褒めてほしかったの?」
彩花「キミはすぐ大人の女性に浮気するんだから!」
好花「先輩!これはしっかり話し合う内容ですね!」
和也「そんな妄想で怒られるの?」
鈴花「妄想かどうかは話し合いで決めます!」
和也「嘘でしょ?ちょっと待って!」
和也は逃げようとしたが、みんなに引きずられて部室の中に入った。
その後、ご飯を食べながらお説教をされるのであった。