日向高校




























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第22章
打ち上げ後の反省会
打ち上げの準備が終わり、メンバーも全員集まった。
久美「それでは恒例の打ち上げを開始したいと思いまーす!それでは、主役の登場でーす!」
ドアを開けると、テンションの下がった執事服姿の和也が立っていた。
なんで、こんなことになっているのかと言うと、史帆のある一言からだった。

      〜10分前〜
史帆「ねぇ、和くんはもう執事さんにならないの?」
和也「ならないよ。衣装もないし、この2日間でもうやりきったよ」
史帆「えぇ〜、としちゃんも和くんにご奉仕されたかったぁ〜!」
和也「残念だったね。衣装があればよかったけどね?この服じゃ雰囲気でないからダメだね」
和也は衣装がない事をいいことに、珍しくマウントを取っている。
白石「衣装ならあるわよ?」
和也「えっ!?」
白石先生から思わぬ発言が…。
彩花「先生、本当ですか?」
白石「明日、クリーニングに出そうと思って、車に乗せてたのよ。取ってこようか?」
和也「いや、大丈夫です!こんな寒い日に先生を外に出させる訳にはいきません!」
京子「なら、和がとってこれば?」
和也「えっ…そういうパターン…?」
史帆「やったぁ〜!としちゃんの執事だぁ〜!」
菜緒「としさんの後は菜緒でいいですか?」
彩花「なら、こさかなの後は私でーす!」
真夏「えぇー!和也くんは、まなったん王国のお姫様のだぞ〜っ!」
七瀬「真夏!張り合わないの!」
和也「なんだ、この断れない空気は…」
白石「ふふっ、よろしくね?」
白石先生に車の鍵を渡された。
久美「あっ、そのまま着替えてきてね〜!」

という流れがあった訳だ。
美穂「あれれ〜?執事さんがテンションが低いですよ?」
鈴花「執事さーん!お仕事に集中してくださーい!」
好花「なら、主役から一言もらって乾杯しましょう!」
久美「おっ!いいね〜!それじゃ、どうぞ!」
久美から雑なフリをされる。
和也「…。お嬢様、今夜はご奉仕するので、何なりとお申し付けなさいませ。それでは、乾杯といたしましょう」
和也はヤケクソになっていた。しかし、『かんぱーい!!』和也とは逆に、メンバーはめちゃくちゃ盛り上がっていた。

史帆「和也くーん!としちゃんはこれが食べたいな?」
史帆が唐揚げを指で指したので、和也は、唐揚げを取り皿に取り分ける。
史帆「お箸が重くて食べれな〜い!あーん?」
史帆は口を開けて待機する。
和也「まじか…」
和也は唐揚げを箸で掴んで、史帆の口の中に入れた。
史帆「おいひぃ〜!!」
史帆は幸せそうに口の中をモグモグさせる。
菜緒「次は菜緒の番やからね!そうだなぁ〜、これがいい!」
彩花「その次は私だからね〜!」
その後も和也は1人でメンバー全員の相手をしたのであった。

真夏「そういえば、まいやん。あれ持ってきてくれた?」
白石「もちろん!持ってきたわよ!」
優佳「先生、なにを持ってきたんですか?」
真夏「私がみんなのライブ観れなかったから、まいやんに撮ってもらうようお願いしたの!その動画を持ってきてくれたの!」
美穂「えぇ〜!!観たいです!」
白石「佐藤くん、ちょっとテレビ借りてもいいかな?」
和也「はい、どうぞ!」
先生はテレビに接続してくれた。
白石「それじゃ、いくよ?」
テレビに昨日のライブの映像が流れる。

みんなは何も言わずに無言で映像を観ていた。
ドレミソラシドが終わると、久美が「先生、2番のサビ前、もう一度観せてもらえませんか?」
白石「えっ?うん、わかったわ」
映像を巻き戻してもらう。
久美「うーん、やっぱりここの振り付けちょっとズレてるね?」
美玲「確かに!列ごとで少しズレてるかも!」
鈴花「ありゃ〜、完璧だと思ったんですけどね〜!」
ひより「まだまだ、練習不足です」

その後もみんなは、修正点があると話し合っていた。
白石「あらあら、楽しい鑑賞会だったのにね」
七瀬「でも、ほんとみんな成長したよね?」
真夏「それもこれもまなったんのおかげかな〜?」
白石「それは違う!」
七瀬「それはちゃうで?」
真夏「えぇ〜!まいやんだけじゃなく、なーちゃんまで?」

反省会は遅くまで続き、和也にとって、初めての学園祭は幕を閉じた。

■筆者メッセージ
これで学園祭編終わります!
しゃもじ ( 2021/11/03(水) 07:12 )