日向高校




























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第22章
学園祭 2日目の朝
翌朝。目を覚ますと、美玲と目があった。
和也「おはよ。起きてたんだ」
美玲「おはよ。うん!ちょっと前に起きたんだ」
和也「そうなんだ。寒くない?」
美玲「うんっ!和くんにくっついてたから大丈夫だよ!」
そう言って、ギュッと抱きしめてくれる。
身体には美玲の柔らかいものが触れて、少し反応してしまう。
美玲「ふふっ、時間がないから、また今度だね」
美玲は何かを見透かした様に、耳元で呟いた。

少しの間、抱きつきあってリビングに向かった。
美玲「ママ!おはよ〜!」
キッチンに、朝ごはんを作る母さんがいた。
母「美玲ちゃん、おはよ!夜は寒くなかった?」
美玲「うんっ!和くんのおかげで大丈夫だったよ!」
天然の美玲は、朝から中々の爆弾発言を言ってしまう。
母「和也のおかげで?」
和也「あーっ!あれだよあれ!掛け布団を美玲に1枚渡したんだ!」
母「あら、そうなの?言ってくれればもう1枚出したのに。でも、和也もやるわね。鈍感のくせに」
なぜ母からもディスられるのだろうか…。
美玲「あははっ!和くんは鈍感だけど、優しいもんね!」
美玲に優しくフォローされて、朝ごはんを食べた。

朝ごはんを食べ終わり、準備をして家を出る。
美玲「パパ、ママ行ってきます!ありがとうございました!」
母「いってらっしゃい。気をつけて行くのよ」
父「またいつでも来なさい。それでキムチ鍋をまた作ってもらおうかな」
美玲「うんっ!なら、パパとママも学園祭来てね!行ってきます!」

家を早めに出て、美玲の家に荷物を置きに向かう。
美玲「うぅ〜、朝は寒いなぁ〜」
和也「そうだね。今年はマフラーでも買おうかな」
美玲「和くん、マフラー持ってないの?」
和也「うん。持ってないんだよね」
美玲「ふーん。そうなんだー」
美玲はなにか考えている顔をしている。
和也「美玲、どうしたの?気難しい顔してるけど」
美玲「ううん、なんでもないよ!ちょっと考え事してただけ!」
美玲はいつも通りの笑顔に戻っていたので、和也もさほど気にしなかった。

美玲の家に着き、荷物を置いて学校に向かう。
美玲「今日もお客さんいっぱい来るかな〜?」
和也「どうなんだろうね?でも、真夏さんと、七瀬さんは来てくれるって言ってたよ?」
美玲「そうなんだ!会いたいから、来たら教えてね!あと、パパとママが来ても!」
和也「うん。でも、あの2人は本当に来るのかな?」
美玲「絶対来るよ!和くんのパパとママだもん!」
和也「ははっ、だね。でも、ちょっと執事服姿を見られるのは、ちょっと恥ずかしいけどね!」

美玲と話していると学校に着き、2人はそのまま調理室に向かった。
調理室に入ると、まだ誰もいないと思っていたが、美穂の姿があった。
美玲「美穂!おはよ!早いね?」
美穂「あっ、みーぱんさん、先輩!おはようございます!なんか今日も楽しみすぎて、早く起きちゃったんです!」
美穂は舌を少し出して笑っていた。
和也「そうなんだね。なら、今日も1日楽しもうね?」
美穂「はい!!その前に!せんぱーい!」
と言いながら、美穂が勢いよく抱きついてきた。
美穂「先輩からハッピーオーラもらわなきゃ!」
和也「あははっ、俺、ハッピーオーラ出てるかな?」
美穂「はい!もう、たくさーん!んっ?みーぱんさん、様子おかしくないですか?」
美玲「えっ?なにが!?」
美穂「いつもなら、「みーぱんの和くんだぞぉ〜」って引き離してくるじゃないですか?それに、2人はたまたま一緒に来たんですか?」
美穂が疑いの目を向けてくる。
美玲「昨日は和くんのお家に泊まったからね〜!」
本日、2度目の爆弾発言をする美玲。
美穂「先輩のお家にお泊まりですか!?ずるーい!!」
和也「ははっ、美穂も今度おいで。俺は一度教室に行ってきまーす」
和也は逃げる様に調理室から出て行ったのであった。

しゃもじ ( 2021/10/19(火) 16:51 )