日向高校




























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第22章
小さいお嬢様
美玲「和くん?どうしたの?」
和也「ちょっとね。ここ借りてもいいかな?」
美穂「今は使ってないから、大丈夫ですけど…」
和也は空いているガスコンロを借りた。
和也「ごめん、フライドポテト少し上げてくれるかな?あと、ハンバーグのタネを少しもらうね」
和也は手際良く調理を進める。
和也「菜緒、ちょっとお願いがあるんだけど」
菜緒「うん、いいよ!どうした?」
和也「これで旗を作ってほしいんだ」
菜緒「旗?うん、わかった!」
和也は小さなハンバーグを焼いて、その後にオムライスを作った。
和也「美玲、これにカレーかけてくれないかな?」
美玲「うん!これってお子様ランチ?」
和也「そうだよ。可愛いお嬢様にお願いされたからね」
最後にポテトとプチトマト、たこ焼きを一つ乗せた。
菜緒「和くん、出来たよ!これでいいかな?」
和也「うん、完璧!ありがと」
菜緒が作ってくれた可愛い旗をオムライスに刺した。
和也「よしっ!出来た!みんなありがと!」
和也はお皿を持って教室に戻った。
美穂「可愛いお嬢様って誰でしょうか?」
美玲「確かに気になるね」
菜緒「ちょっと見に行きますか?」
3人はさりげなく和也の後を追った。

和也「ごめん、お待たせ」
史帆「和くん、ほんとに作ってくれたんだ…」
陽菜「うわぁ、すごく美味しそうです!」
和也「ふふっ、ありがと。行ってくるね」
和也は夏帆の元に向かう。
和也「お嬢様、お待たせしました」
和也は作ったお子様ランチを置いた。
夏帆「あぁー!お子様ランチだぁ!」
和也「他のお嬢様には内緒でお願いしますね」
夏帆「これ、和お兄ちゃんが作ってくれたの?」
和也「そうだよ。夏帆ちゃんの為につくったんだよ。食べてみて?」
夏帆ちゃんはハンバーグを一口食べた。
夏帆「美味しい〜!」
史帆母「夏帆、良かったわね」
夏帆「うんっ!和お兄ちゃん、ありがとう!」
夏帆ちゃんは可愛い笑顔で笑ってくれていた。
美玲「なるほどね〜!可愛いお嬢様って、としちゃんの妹か」
美穂「としさんの妹ちゃん可愛いですね!」
菜緒「カッコいい執事さんやな〜」
3人は教室の窓から和也の姿を眺めていた。

史帆「和くん、ワガママ聞いてくれてありがと」
和也「ワガママなんて思ってないよ。夏帆ちゃんが笑ってくれてよかったよ」
史帆「ありがと…。今度、としちゃんにもお子様ランチ作ってね!」
陽菜「陽菜も!和くんの作ったお子様ランチ食べたいです!」
優佳「小さい子まで虜にするとわ…」
紗理菜「本当に誰にでも優しいよね」

史帆のお母さんと夏帆ちゃんが、ご飯を食べ終わってお会計をしている。
夏帆「和お兄ちゃん、ちょっと来て!」
和也はしゃがんで夏帆に目線を合わせた。
和也「夏帆ちゃん、どうしたの?」
夏帆「かほね、大きくなったら和お兄ちゃんと結婚する!」
史帆「けっ、結婚!?」
愛奈「おぉ〜!公開プロポーズってやつ?」
和也「ふふっ、ありがとね」
和也は夏帆の頭を撫でて、夏帆は満足気に教室を出ていった。

「相変わらず、女の子をたぶらかせているね!」
「モテモテで妬いちゃう〜!」
夏帆ちゃんを見送ってると、後ろから頭をぐしゃぐしゃにされた。
後ろを振り向くと、まさかのあの人達がいたのであった。

■筆者メッセージ
今日は先にこっちを更新します!
しゃもじ ( 2021/10/06(水) 00:38 )