日向高校




























小説トップ
第22章
日向高校学園祭 1日目 2
和也「まだ1時間前なのに凄い人ですね」
教室から校門の方を見て、和也は呟く。
白石「毎年、町内の人たちは楽しみにしてるのよ」
紗理菜「和也くん、そろそろ着替えなきゃ!」
和也「はーい!それでは行ってきます!」
白石「おう!最優秀クラス賞はキミにかかってるんだからね!」
和也は空いている教室にはいって、執事服に着替えた。
この服を着るのは、初めて着た時以来で、まだ少し恥ずかしい。
(うん、サイズもぴったりだ)
着替えが終わり、菜緒に借りた鏡でチェックする。
すると、『コンコン』誰かがノックをした。
和也「はーい」
菜緒「和くん、お着替え終わった?」 
和也「この声は菜緒かな。うん、終わったよ」
和也が返事をすると菜緒が教室に入ってきた。
菜緒「うわぁ〜!かっこいい〜」
和也「なんか照れるな…変じゃないかな?」
菜緒「ううん、菜緒が好きな漫画の執事にそっくり!かっこいいよ!あっ、でもネクタイがズレてんで?」
菜緒がネクタイを直してくれた。
和也「ありがと。気づかなかったよ」
菜緒「おっちょこちょいやなぁ〜!あとは…」
菜緒が顔を近づけてキスをした。
菜緒「これは浮気しない為のおまじないやで?」
和也「ははっ、浮気なんてしないって」
和也は苦笑いをするしかなかった。
美玲「和くーん!準備できたぁ?」
史帆「おぉ〜!なんだこのイケメンは!」
陽菜「師匠、かっこいいです!」
美穂「これはもうキュンです!」
和也「みんなも着替え終わったみたいだね。史帆と陽菜もメイド服似合ってるよ。美玲と美穂は…なんでコックさんみたいな帽子かぶってるの?」
美玲「えへへっ、いいでしょお〜!昨日、美穂と買ってきたんだ!」
美穂「なんかこれをかぶれば、お料理が美味しくなる気がして!」
史帆「可愛いだなんて、そんな〜」
史帆がクネクネして喜んでいる。
陽菜「可愛いだなんて、師匠も中々大胆ですね!」
菜緒「似合ってるとは言ったけど、可愛いとは言ってませんよ〜」
史帆「こら〜!こしゃ〜!ぶーっ!和くん、可愛いって言って!!」
陽菜「2番弟子にバカにされるわけにはいかねーので!師匠、可愛いって言って下さい!」
美玲「えーっ、なら、みーぱんも言って!」
美穂「私にも!そしたら、もっと頑張れます!」
メイドとコックに囲まれる和也。
和也「はいはい、みんな、可愛いから頑張るよ!」
『うんっ!(はいっ!)』
みんなと一緒に教室に戻ると、教室の前には沢山の人が。
しかし、それはお客さんではなく、学校中の生徒が集まっていた。

「うおーっ!加藤さんと河田ちゃんのメイド服だ!!」
「キャー!佐藤くんの執事姿もカッコいい!」
「私の執事になってぇ〜!」
「美玲さんのコック姿もイケてる!」
「渡邊さんも負けてないぞ!」
「小坂さんは制服姿なのに、普通に可愛いすぎだ!」

和也「これは何が起きてるんだ…」
史帆「シャァー!和くんには近寄らせないんだからね!」
美玲「とりあえず、教室の中に入ろ!」
人混みをくぐり抜け、教室の中に入る一同。
紗理菜「みんな無事だった?」
愛奈「みんなが来たら一段と盛り上がってんなぁ」
和也「何が起きてるの?」
優佳「学園祭だからテンションが上がってるのと、メイド服と執事服姿に興奮してるみたい。それに、予想外のコックさん登場と、学校のアイドル、こさかな登場で、ボルテージはMAXになったわね」
和也「始まる前からこんなので大丈夫かな…」
白石「なに泣き言言ってるの!これは各クラスに先制パンチ食らわしたわね!」
菜緒「白石先生もテンション高い…」
美穂「学園祭と言うより、戦場みたくなってる…」
陽菜「おぉ!戦場とはカッコいい!師匠、一生ついていきます!」
美玲「おひなは呑気でかわいいなぁ〜」
史帆「そういうみーぱんもね。それより、和くんには近寄らせないんだからぁ!」

みんなで話していると、放送が流れ始める。
『それでは、年に一度の日向高祭を開始します!みなさん、2日間楽しみましょ〜!』
『おお〜!!』学校中から声が響き渡った。

しゃもじ ( 2021/10/04(月) 09:26 )