ごめんね…
お昼休みになり、メンバーで屋上に集まった。
美玲「今日の和君、絶対おかしいよね」
彩花「うん。いつもと違うよ」
京子「なんか私達を避けてる感じだよね」
史帆「きくちゃん、朝、和君と話したんだよね?その時はどうだった?」
久美「いつもと違った。何か隠してる感じだった」
紗理菜「授業中も全く集中してなかったよ」
愛奈「うん。何度も先生に注意されてた」
優佳「今までそんなことなかったのに」
芽依「めい達何かしちゃったのかな?」
好花「鈴、修学旅行の時に先輩の様子がおかしかったって言ったよね?」
鈴花「うん。お部屋に遊びに行った時に今までと違ったよ」
美穂「何がどう違ったの?」
鈴花「えっ、あの〜」
美玖「なに?なんで急に恥ずかしがってるの?」
愛萌「先輩に何があったの?」
鈴花「いや、そうじゃないんだけどね。先輩が自分から抱きしめてきたの。今までそんなことなかったから」
菜緒「確かに。和君が自分からする時は、何かあった時だ」
陽菜「師匠どうしちゃったのかな?」
ひより「本当にひよたん達のこと嫌いになっちゃったのかな」
明里「え〜っ!そんなのやだよ〜」
ひなの「どうしましょう。謝らなきゃ」
未来虹「でも、何が原因か分からないと」
森本「そうだよね。原因が分からないのに謝っても、逆効果になっちゃいそう」
山口「どうすればいいのかな」
みんなは普段と違う和也にどうしたらいいのかわからないでいる。
美玲「白石先生。白石先生なら何か知ってるはず!」
京子「そっか!朝、和が話に行ってたもんね!」
紗理菜「あっ!今日の朝のHRの時に白石先生の目が赤かったよ!」
愛奈「そういえば!目にゴミが入っただけっていってたけど!」
彩花「なんか怪しいね!」
久美「とりあえず先生の所にいこっ!」
みんなは立ち上がり、職員室まで走った。
『失礼します!』みんなは一斉に先生の所に向かう。
白石「なに?みんなでどうしたの?」
史帆「和君の様子がおかしいんです!何か知ってますか?」
白石「それは…。部活時間に佐藤君から話があるからそれまで待ってて。私の口からは言えない」
菜緒「そんな…。」
白石「ごめんね。でも、佐藤君の口から話したいそうだから」
みんなは諦めて職員室から出た。
美穂「どうしよう。嫌な予感しかしない」
泣き出す一年生メンバー。
久美「大丈夫だよ!和也君を信じよ!」
みんなに言い聞かすキャプテン。
そして、みんなが不安を抱えたままお昼休みが終わった。
授業が終わり放課後になる。メンバーは全員部室に集まった。部室の中は誰一人話そうとしなかった。こんなことは部活が始まって以来初めてだ。
そして、部室のドアが開き、和也が入ってきた。
和也「みんな集まった?部活始まる前に、ちょっと俺から話があるんだ」
メンバーは和也の周りに集まった。
いつもと違う和也の雰囲気に緊張感が走る。
和也「あのさ、俺、引っ越すことになったんだ」
和也は転勤の事を話した。シンガポールに行くこと。あと、2ヶ月しかないこと。
和也からの言葉はメンバーをどん底まで落とす言葉であった。
史帆「えっ?嘘だよね?和君、嘘だよね?」
泣きながら史帆が訴えかける。しかし、和也は何も答えなかった。
彩花「ねぇ、何とか言ってよ」
和也「ごめん。本当なんだ。俺も修学旅行から帰ってきてから知ったんだ」
菜緒「やだぁ、やだよぉ〜」
泣きじゃくるメンバー達。
美玲「なんで…。ずっと一緒にいてくれるっていったじゃん!みーぱん達の夢をずっと近くで応援してくれるって言ったじゃん!和君のばかぁ!」
久美「みーぱん!!」
美玲が泣きながら部室から出て行った。
史帆「和君!みーぱんが!」
和也「ごめん。ごめんね。今の俺じゃどうしようもできないんだ」
和也も泣きながら部室を出た。残されたメンバーは呆然と立ち尽くすのであった。