日向高校




























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第19章
落ち込む彼女
和也「今日も1年生と合同で食べるの?」
美玲「そうみたい!さっき先生が言ってたよ」
ひなの「また先輩方と、お食事できて嬉しいです!」
美玲「また、みーぱんが和君にいっぱい食べさせてあげるね!」
ひなの「私もです!任せてください!」
和也「いや、嬉しいけどナスだけはやめてね?」
会場に向かう4人。ひなのがはぐれないように手を握り、未来虹はもう泣き止んでいる。これで一安心だと思い会場に向かう。しかし、この後、別の問題が起きる。
久美「和也君こっちだよ〜!」
会場に着くと久美が呼んでくれた。
史帆「和君、大丈夫?寒くない?」
和也「お風呂も入ったから大丈夫だよ。ありがとね」
史帆「寒くなったらとしちゃんが温めてあげるからね!」
和也「寒くなったらお願いするね?」
鈴花「私が熱いスープを飲ましてあげましょうか?」
和也「いや、なんかそれ怖いよ」
和也は周りを見渡すと菜緒の姿がない事に気づいた。
和也「美玖、菜緒はどこにいるの?」
美玖「それがさっきの事を気にしちゃってて。ずっと落ち込んでるんです。ご飯もいらないって」
それを聞いて未来虹がまた泣きそうになる。
和也「大丈夫だよ。俺に任せて?」
未来虹の頭を撫でて、白石先生の所に事情を説明しに向かう。
白石「わかったわ。小坂さんのことまかせていいかな?」
和也「はい。ちゃんと連れて来ます」
和也は次に美玖の元に向かい、部屋のキーをもらった。
和也「それじゃ菜緒の所行ってくるね」
美玖「先輩、菜緒のことお願いしますね」
和也「うん。ちゃんとここに連れてくるからね」
そして、部屋番号を教えてもらい会場を後にした。

菜緒の部屋の前に着き、チャイムを鳴らす。しかし、ドアが開くことはなかった。
和也は美玖から借りたキーを使ってドアを開けた。部屋の中は真っ暗だった。
電気をつけると、ベットの隅で体育座りで丸まっている奈緒を見つけた。
菜緒から「ヒクッ、ヒクッ」と泣き声が聞こえる。
和也「ご飯食べないの?」
菜緒に声をかけると、顔を上げてびっくりした顔をする。
菜緒「えっ?和君?なんで?」
和也「菜緒がいなかったから心配で来たんだ。勝手に部屋入ってごめんね。ここ座っていいかな?」
菜緒「うん。心配かけてごめんね?あと、さっきも・・・」
和也「なんで菜緒が謝るの?悪いことしてないよ?見ての通り俺は元気だし」
菜緒「でも・・・。菜緒が未来虹に話しかけなかったら、こんな事にならなかったかもしれないのに」
和也「それはあくまでたらればの話だよ?話しかけなくても落としてたかもしれないしね。それに、未来虹も菜緒が元気がないのは悲しいと思うよ?」
菜緒「・・・。」
和也「前、未来虹が言ってたんだ。「菜緒さんが話しかけてくれて、甘えてくれるのが嬉しいんだ」って。菜緒はひなのの時もそうだけど、新しく入って来てくれた子のことを気にかけてくれるよね?今回も未来虹は菜緒が話してくれて嬉しかったはずだよ?」
菜緒「そうなのかな?未来虹、嫌な思いしてないかな?」
未来虹「そんなことないですよ」
未来虹が部屋に入って来てた。
菜緒「未来虹、どうして?」
和也「実はさっきね」
和也は数分前の出来事を話し出す。

しゃもじ ( 2021/08/09(月) 10:33 )