日向高校




























小説トップ
第19章
運命の告白
田中「なぁー佐藤!どこ行くんだよ〜!」
和也「ちょっとね!たまにはいいじゃん!」
田中「そういえば、佐藤がアイドル部の子といないの珍しいな」
和也「そうかな?まぁたまにはね!」
和也はホテルのテラスに向かった。
田中「うわぁ〜、寒いな!なんでこんなとこきたんだよ?」
和也「なんか眺めいいかなって思って」
田中「確かにいいけど、こういうのは好きな女と観たかったわぁ〜」
和也は美穂の言葉を思い出していた。
美穂「自然にその場からいなくなって下さいね!」
(自然にってどうすればいいんだ!)
和也はかなりテンパっていた。
すると、「和くーん!ここにいたの?」
菜緒がテラスに現れた。
和也「えっ?菜緒どうして?」
菜緒「どうしてって飲み物買いに行こって約束したやんか!早くいこ〜!」
菜緒が強引に手を引っ張っていく。
和也「ごめん!ちょっと待ってて!」
田中「お、おう!わかった」
菜緒と一緒にホテルの中に戻ると、みんなが待っていた。
和也「えっ!?みんないたの?」
久美「もぉ〜!和也君、テンパりすぎ!」
美穂「見てて、バレちゃうんじゃないかとソワソワしちゃいましたよ!」
史帆「こしゃが助けに行ってくれてよかったよ!」
美玲「よし!伊藤さん!頑張ってきてね!」
伊藤「みんなありがと。いってくるね!」

伊藤さんがテラスに向かった。
和也達は物陰からのぞいている。
田中「あっ、伊藤じゃん!どうしたの?」
伊藤「えっ、えーっと、田中君はどうしてここに?」
田中「佐藤に呼ばれてさ〜!ここで待ってろって言われて」
伊藤「そうなんだね」
2人は少し無言になっていた。
伊藤「あ、あのね、私、田中君に話したいことがあるんだ」
田中「話したいこと?どうしたの?てか、伊藤、その格好じゃ寒くね?これ着ていいよ」
田中が着ていた上着を伊藤さんにかけた。
久美「きゃー!!いい男!」
美玲「ほんとだぁ!でも、和君ほどではないかな!」
優佳「2人ともシーッ!」
田中「それで話ってどうした?」
伊藤「あの、私ね、田中君のことが・・・」
田中「ちょっと待って!!」
伊藤さんが告白する前に田中がそれを止めた。
田中「あの、ごめん。」
菜緒「えっ、もしかして振られちゃった?」
紗理菜「嘘。どうして・・・」
和也「待って!まだなんかありそうだよ」
田中「途中で止めてごめん。この先は俺に言わせて?俺、伊藤の事が好きなんだ。だから、付き合って下さい!」
田中が手を差し出した。
伊藤「はい!私も好きです!」
伊藤さんがその手を握った。
その瞬間、『きゃーー!!!』みんなが騒ぎ出した。
田中「えっ!?なに?どうしたの?」
みんなが2人の元に駆け寄った。
史帆「うんうん!君は良くやったよ!」
京子「ちゃんと幸せにしなさいよ!」
田中「えっ?なに?どういうこと?」
和也「まあ何というかこーゆう事」
田中「なるほど。佐藤がセッティングしたわけか!」
和也「俺がってかみんなが?」
彩花「そうそう!和也君がこんなことセッティングできるわけないでしょ!」
田中「あははっ!言えてる!まぁなんというかありがと。付き合う事になったわ!」
『おめでとう〜!!』みんなが祝福してる中、美玲が顔をジーッと見てくる。
和也「美玲、人の顔みてどうしたの?」
美玲「あのね、和君に話したいことあるんだ」
和也「ん?このセリフって」
美玲は続きを言わずに、ジーッと顔を見てくる。
田中「佐藤、待ってるぞ〜!」
和也「嘘でしょ!まさかやるの!?」
美玲は頷いた。
和也「ごめん。この先は俺に言わせて?俺、美玲の事が好きです」
美玲「みーぱんも大好き!!」
そう言って美玲が抱きついてくる。
『あーっ!!!』またみんなが騒ぎ出す。
史帆「みーぱんだけズルい!!としちゃんもやって!」
久美「私も〜!!」
優佳「あっ!なら、私もやってほしい!」
鈴花「先輩達だけズルいですよ!」
みんなが一列に並び始める。
和也「えっ、嘘でしょ」
田中「ははっ、まぁ俺をはめた罰だな!じゃあ頑張れよ!」
伊藤「みんなありがと!」
田中と伊藤さんはホテルに向かう。
和也「えっ、ちょっと待って!!」
史帆「ねぇ〜、早くやってよ〜!」
京子「後ろも待ってるんだから早くね!」
和也はこの後、メンバー全員に告白するはめになった。
なにがともわれ告白が成功してよかったと思うのであった。

しゃもじ ( 2021/07/30(金) 23:14 )