日向高校




























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第18章
修学旅行初日2
空港に着いて飛行機に乗った。
紗理菜「佐藤君、顔色悪いけど大丈夫?」
隣に座っている紗理菜が話しかけてくれる。
和也「俺、飛行機乗るの初めてなんだよね。だからちょっと怖くて」
紗理菜「佐藤君でも怖いことあるんだね?なんか意外だなぁ〜」
和也「紗理菜は怖くないの?」
紗理菜「うん!乗ったことあるから大丈夫だよ。そうだ!手貸して?」
和也は紗理菜に言われた通りに手を差し出した。すると、紗理菜が手を握ってくれた。
紗理菜「これでちょっとは落ち着くかな?」
和也「うん。ありがとう。なんか落ち着いた」
紗理菜「なら、よかったよ。北海道に着くまで握ってるね?」
紗理菜はそう言うと手に力を入れた。
飛行機が離陸して空を飛ぶ。和也は何も起きなかったことの安堵と、紗理菜が手を握ってくれてる安心感。なにより、バスの中で一睡も出来なかったことで、眠気がピークに達して寝てしまった。
「・・・君、佐藤君、起きて?」
誰かに呼ばれて目が覚める。
紗理菜「起きたね?もうすぐ着くよ?」
和也は紗理菜の肩に頭を預けて寝てしまっていた。
和也「あっ、紗理菜ごめん!」
和也は慌てて預けていた頭をどけた。
紗理菜「ううん。大丈夫だよ?よく眠れた?」
和也「うん。肩大丈夫?どけてくれてよかったのに」
紗理菜「私は全然大丈夫だから気にしないで?嬉しかったしね」
和也「えっ?なんで嬉しかったの?」
紗理菜「何もないよ〜!もうすぐ着陸するから、シートベルトを締め直してね?」
和也「なんかCAさんみたいだね」
紗理菜「ほんと?昔、CAさんに憧れてたから嬉しい!」
紗理菜は凄く喜んでいた。そして、飛行機は着陸して、遂に北海道に着いた。空港の外に出て、一度集まってからバスに乗る。そして、どこからか聞き覚えのある声が聞こえる。
陽菜「北海道はでっかいどう!」
ひより「あははっ!陽菜面白い〜!でっかいどう〜!」
菜緒「未だにそんなこと言う子がいたなんて」
美玖「なんかあの2人は純粋だよね」
鈴花「あーあ、私が言いたかったのに」
陽菜達の会話が聞こえてきた。
紗理菜「ふふっ、どこにいてもみんなは元気だね!」
和也「そうだね。でも、それがいいんだよね」
和也達が笑っていると、次は史帆達の声が聞こえる。
史帆「うぅ〜寒ーい!和君〜どこ〜?」
美玲「和くーん!みーぱんの手が冷えてきたから暖めて〜!」
和也は2人を探したが、時間もなかったのでバスに乗り込む事にした。すると、「あーっ!和君みーっけ!」ちょうどかとしもバスに乗る所で、和也を見つけると全力で手を振ってきたので、和也も手を振り返した。
先生「こらっ、加藤!佐藤に絡んでないで、早くバスに乗りなさい!」
白石「佐藤君も史帆さんに手を振っていないで早く乗りなさい」
お互いのクラスの人から笑われる2人。バスに乗るとまたもや、メッセージが大量に送られてきた。
史帆「さっきは怒られちゃったね?でも、和君に会えてよかったぁ〜!」
美玲「和君、手冷えてない?あとで、みーぱんか暖めてあげるね?」
和也はメッセージを見てると自然に頬が緩む。だが、次の人のメッセージで表情が一変することになる。
京子「さっき、なっちょの肩に頭を乗せてなにしてたの?イチャイチャすんな!」
京子は和也が紗理菜の肩を借りていたことを何故か知っている。
和也「飛行機で寝落ちしちゃってたら、たまたま、紗理菜の肩に頭を乗せちゃったんだ。でも、京子なんで知ってるの?」
京子「私の座った位置から、たまたま2人のことが見えたの!次やったら許さないからね!」
京子は何故か知らないけど怒っていた。怒っていた理由はヤキモチだったが、和也は紗理菜が大変だったから、迷惑をかけるな!と怒られてると思っていたのだった。

■筆者メッセージ
仕事が忙しいので、明日から少しの間だけ1日1回の更新になります。ごめんなさい!
しゃもじ ( 2021/07/05(月) 22:53 )