日向高校




























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第18章
日向高校の釣り師
修学旅行まで残り1週間になった。和也は楽しみな気持ちもあるが、最近、不安になっていることもある。
和也「母さん、最近元気ないけど何かあったの?」
母「あぁ、何もないわよ。それより、もうすぐ修学旅行ね!いっぱい思い出作ってらっしゃい」
母さんは何かを隠しているように見える。和也は気になりながらも、嫌な予感しかしなかったので、気にしないようにしていた。
和也「それじゃいってきます」
和也は家を出て学校に向かう。「せんぱ〜い」登校していると後ろから誰かに呼ばれた。振り返ると愛萌がいた。
和也「愛萌おはよ。なんかいいことあったの?」
愛萌はすごく気分が良さそうな雰囲気をしていた。
愛萌「おはようございます!わかりますか?今日、髪の毛を切りに行こうと思ってるんですよ〜!どんな髪型にするか考えてると楽しくなってきちゃって♪」
和也「そうなんだ。今日、部活休みだもんね。気をつけて行ってきてね」
愛萌「先輩、私はどんな髪型が似合うと思いますかぁ〜?先輩が決めてください!」
愛萌が見つめてきて、何故かウインクをする。その行動にドキッとしてしまう。
和也「愛萌ならなんでも似合うよ」
愛萌「もぉ〜。先輩が好きな髪型にしたいのにぃ〜!」
和也「愛萌は可愛いから、どんな髪型でも大丈夫だよ」
愛萌「もう!可愛いだなんて〜!照れちゃう!そうだ!先輩は今日学校終わったら時間ありますか?」
和也「なにも予定ないけど、どうかしたの?」
愛萌「私とデートしてください!」
和也「デ、デート??でも、愛萌は今日美容院にいくんじゃないの?」
愛萌「行きますよ。だから、先輩も一緒について来て下さい!それで、変わった私を1番にみてほしいなぁ〜。だめですかぁ?」
愛萌が上目遣いで和也を見つめる。
和也「いいけど、俺でいいのかな?」
愛萌「先輩じゃないとダメなんですよぉ〜!なら、一緒に行くってことで決まりですね!学校が終わったら教室に迎えに行きますね」
愛萌はまたもやウインクをする。和也はドキドキしっぱなしで、愛萌に見事に釣られてしまった。そして、学校についてそれぞれの教室に向かった。教室にはいつものように、隣のクラスから美玲とかとしが来ていた。
美玲「あっ!和君おはよ〜!」
史帆「和く〜ん!おはよぉ〜!」
和也「みんなともおはよ。何話してたの?」
紗理菜「修学旅行のことだよ!そうだ!佐藤君のお部屋でいいんじゃない?」
美玲「でも、和君のお部屋だと、ペアの人に迷惑になっちゃわない?」
紗理菜「大丈夫!佐藤君は1人部屋だから!うちのクラスは男の子が奇数だから、1人だけ1人部屋になるんだぁ!それで、ジャンケンした結果、それが佐藤君になったの!」
史帆「そうなの?なら、和君が寂しくないように、としちゃんが一緒に寝てあげなきゃ!」
和也「ごめん。全く話が読めないんだけど」
史帆「修学旅行の時って夜にみんなで集まりたいじゃん?それで、どこで集まるか考えてたの!」
美玲「和君が1人部屋なら、誰にも迷惑かからないね!」
和也「そういうことか。でも、女子が男子の部屋に入っていいの?」
史帆「去年もダメって言われてないし、消灯時間までに戻ればいいんじゃない?」
紗理菜「去年は他の人達は結構遊びにいったりしてたみたいだから、たぶん大丈夫だと思うよ」
和也「そうなんだ。みんな去年修学旅行行ったのに、あんまり詳しくないんだね?」
美玲「だって、男の子と関わりなかったんだもん!」
史帆「そうそう、昔も今も男の子は和君だけだよ!」
和也「そうなんだね。まぁ、部屋に来ても大丈夫なら、俺の部屋でもいいよ」
美玲「やったぁ〜!和君のお部屋でいっぱい遊ぼぉ〜!」
史帆「枕もっていかなきゃ!」
紗理菜「しほりん、なんで枕がいるの?」
史帆「だって、和君と一緒に寝たいんだもん」
和也「いやいや、それは流石にまずいって」
そんな話をしていると、HRが始まる時間になって、2人は教室に戻っていった。和也はみんなと居ると不安なことも忘れられると、改めて思うのであった。

しゃもじ ( 2021/07/03(土) 22:29 )