生田さんとのレッスンが終わって日向町に帰る。
白石「あ〜面白かったね！」
和也「全然面白くないですよ！何故かみんな怒ってるし」
白石「青春だね〜！若いっていいな〜！私も青春したーい！」
和也「いやいや、白石先生も若いですって！」
白石先生と話していると、慣れないことをしたせいか眠たくなってきた。
（凄くいい匂いがする）和也は、ハッと目を覚ました。いつの間にか白石先生の肩に頭を預けて、寝てしまっていたのだ。
和也「すみません！寝てしまいました」
白石「先生の肩を使うなんて中々やるわね〜！」
白石先生が真顔で見てくる。
和也「ごめんなさい！許してください」
和也は頭を下げたが白石先生の反応がない。和也は恐る恐る顔を上げた。すると、白石先生は凄い笑顔だった。
白石「嘘だよ！佐藤君にはいっぱい無理させてるからね」
和也「び、びっくりしたぁ〜。心臓に悪いですよ！」
白石「あははっ！ちょっと意地悪したくなったの！でも、中々言えないけど、本当に感謝してるのよ！だからありがと」
和也「いえ、美人の白石先生の為なら頑張れますよ！」
白石「美人だなんて〜！鈍感なくせに生意気ね〜！」
白石先生は和也の頭をクシャクシャにした。そして、日向町に帰ってきた。
和也「あっ。雨が降ってきた」
白石「ほんとだ。佐藤君ちょっと待っててね」
白石先生はそういう何処かに行ってしまった。少しして先生が帰ってきた。
白石「傘買ってきたよ！これ使って帰ってね」
和也「えっ、そんなの悪いですよ！」
白石「いいの！風邪引かれたら困るし、これからもっと頑張ってもらわなきゃいけないからね！」
和也「ははっ、ありがとうございます。使わせてもらいます」
白石「うんうん！それじゃまた月曜日学校でね！さようなら」
こうして白石先生と別れて家に向かう。
すると、少し先に傘もささないで歩いている女の人がいた。和也は心配になり、急いで近寄ると見覚えのある人の後ろ姿だった。
和也「雨で濡れて風邪ひいちゃうよ」
「佐藤君・・・」そう言って彼女は泣きながら抱きついた。和也は驚いたが、「とりあえず家に行こっか。体冷えてるから風邪ひいちゃうよ」そう言うと、彼女は頷いてついてきた。家に着いて、お風呂に入りにいった。母さんはびっくりしていたが何も聞かなかった。
母「時間も遅いし、とりあえずお家には連絡しとくわね」
和也「うん。母さんありがと」
しばらくして、お風呂から出てきた。
久美「あの、お風呂と着替えありがと。
ママも突然ごめんなさい」
母「何言ってるの？久美ちゃん達はおばさんの娘だから、いっぱい迷惑かけていいのよ！」
和也「そうみたいだよ！てか、お腹空いたでしょ？ご飯食べよ」
佐々木さんは頷きイスに座った。
母「いっぱい食べてね〜！」
母さんはいつもと変わらない口調で話してくれる。
久美「ママのご飯美味しい」
佐々木さんは泣きながら食べていた。　ご飯を食べ終わって、部屋に向かった。
和也「なにがあったか聞いてもいいかな？」
ベットに座って和也は訪ねてた。
久美「うん。お母さんと喧嘩しちゃって家を飛び出してきちゃったの。どこに行ったらいいかわからなくて、歩いてたら佐藤君が見つけてくれて」
和也「そうなんだね。ごめんね。もっと早く見つけてあげればよかったね」
久美「ううん。見つけてくれてありがと。傘さしてくれた時嬉しかったよ」
そう言って久美は和也に抱きついた。
和也「えっ？佐々木さんが抱きついてくるの珍しいね」
久美「いつもはみんながいるから。それにキャプテンだししっかりしないと。でも、今日だけはいいかな？こうしてると落ち着くんだ」
和也「うん。これで佐々木さんが落ち着けるならね」
久美「ありがと。それと前から思ってたけど、佐々木さんって呼ぶのやだ」
和也「ならリーダーとか？」
久美「私はキャプテンです！！」
和也「あははっ。冗談だよ。なら久美でいいかな？」
久美「うん！なら私は和也君って呼ぶね！」
久美も段々元気になってきた。すると、和也のスマホにメッセージが届いた。
母「久美ちゃんのお母さんに連絡しといたよ。今日は遅いから久美ちゃん泊まる事にしといたから、後で布団取りにおいでね」
和也「母さん。色々ありがと」
和也は久美に泊まる事を伝えた。
久美「えっ。でもさすがに申し訳ないよ」
和也「家は大丈夫だから。明日の朝、一緒について行くから、お母さんとちゃんと話そうね？」
久美「うん。和也君ありがと」
こうして、久美が泊まる事になったのだった。