日向高校




























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第13章
ひよたんとカブトムシ
翌朝。和也は息苦しくて目が覚めた。
目を開けるとひよりがキスをしていた。
ひより「あっ。おはようございます!」
和也「おはよ。あの、これは?」
ひより「ふふっ、おはようのチューです」
ひよりはまたキスをしてくる。和也は興奮してしまい、ひよりの口の中に舌をいれた。「えっ??え?」ひよりは動揺していた。もしかしたらディープキスを知らないのかもしれない。
和也「大人のキスだったけど嫌だったかな?」
ひより「嫌じゃないです。いきなりだったからびっくりしちゃって。あの・・・もう一度いいですか?」
和也は再び唇を合わせて舌を入れ込んだ。ひよりはぎこちないが舌を絡めてくれる。「んっ、んっ、ん」吐息が漏れ始めた。しばらくキスをしていたが、カブトムシを取りに行かないといけないので、キスをするのをやめて準備をする。
ひより「長袖、長ズボンだと暑くないですか?」
和也「えっ?それは・・・あれだよ!なんかちょっと肌寒そうだからさ」
ひより「そうなんですか!ひよたんもそうすれば良かったかな?まぁ、いいや!行きましょ!」
ひよりと家を出て学校近くの森に向かった。
ひより「かっこいいカブトムシが欲しいですね!」
和也「そ、そうたね!クワガタムシはいらないの?」
ひより「クワガタはちょっと怖いからな〜でも欲しいです!」
森についてカブトムシを探した。
ひより「中々いませんねぇ〜」
和也「なんか違う虫が出来そうだね・・・」
ひより「あれ?先輩は虫が怖いんですか?」
和也「怖いって言うよりちょっと苦手で・・・」
ひより「そうだったんですか?なら、なんで一緒に来てくれたんですか?」
和也「行く人がいないって言ってたからさ、1人じゃつまんないでしょ?」
ひより「そんな理由でですか?」
和也「そうだけどなんで?」
ひより「ふふっ。なんでもないです!カブトムシいないですね〜」
しばらく探したがカブトムシはいなかった。
ひより「いない〜。もう諦めますか?」
和也「もうちょっとだけ探してみよ?」
ひよりは頷き探していると
ひより「あっ!!いました!!」
和也「本当だ!でも・・・」
カブトムシがいたが高いところにいた。
ひより「ん〜せっかくいたのにダメですね。諦めましょう・・・」
和也「ちょっと待っててね」
「よいしょ」和也は木を登り始めた。
ひより「先輩危ないですよー!!」
「もうちょい」和也はひよりの心配をよそに登り続けた。
和也「やっと登れた!」
しかし、カブトムシに届くところまで登ったが中々触らない。ひよりの方を見ると心配そうに見つめている。和也は決心してカブトムシを掴んだ。
ひより「うわぁ!すごいすごい!」
和也はカブトムシを掴んだまま木から降りて、カブトムシをひよりに渡した。
ひより「かっこいい!!ありがとうございます!」
和也「喜んでもらえて良かったよ」
ひより「カブトムシもかっこいいけど、先輩が1番カッコいいです!」
和也「あははっ。カブトムシを越えれたね。ありがと、それじゃあ帰ろうか?」
「はい!!」ひよりは笑顔で答えて手を繋いでくれた。
和也「せっかく新しい虫かご買ったのに、一匹しか取れなかったね・・・」
ひより「一匹でもいいんです!これは先輩が取ってくれた、世界で1番カッコいいカブトムシですから!」
ひよりは今までで1番いい笑顔をしてくれた。そして、ひよりの家に着いた。
ひより「今日はありがとうございました!すごく楽しかったです!」
和也「それは良かったよ!それじゃ」
ひより「あの!また先輩のお家に泊まりに行ってもいいですか?」
和也「もちろん!いつでもおいで?」
ひよりは笑顔で頷き家の中に入っていった。
〜その日の夜〜
美玲から電話が来た。
和也「もしもし、どうしたの?」
美玲「ひよたんにカブトムシ取ってあげたんだって〜?」
和也「えっ?なんで知ってるの??」
美玲「ひよたんから電話が来て、嬉しそうに話してたよ?先輩がかっこよかったですって!」
和也「そうなんだね。でも、カッコいいことしてないけどね」
美玲「ふふっ。ひよたんからしたらカッコよかったんだからいいんじゃない?みーぱんも見たかったなぁ〜!ひよたんにカブトムシ取ってくれてありがとうね」
和也「どういたしまして!」
しばらく美玲と電話をしていたが、お互い眠くなったので終わることにした。
美玲「電話ありがと!おやすみなさい!祐君のお墓参り行く時決まったら教えてね?」
和也「うん、わかった。お休み」
和也は電話を切って、荷造りをしてから眠りについた。


しゃもじ ( 2021/05/25(火) 19:39 )