日向高校




























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第12章
白石先生のお願い
午前の練習が終わり、お昼休暇になる。
生田「あぁ〜!お腹すいた〜!」
白石「すぐ近くに定食屋さんがあるから行こっか」
生田「うん!!みんなも一緒に行く?」
京子「えっ?いいんですか?」
明里「行きたいです!」
生田「みんなで食べた方が美味しいもん!じゃあ行こ〜!」
みんなは体育館を後にする。
美玲「和君は行かないの?」
和也「俺はいいかな。なんか今日はのんびりしたい気分だから。美玲は行っておいで?」
美玲「ちょっと待っててね!」
美玲も体育館を出て行った。和也は屋上に移動し、日陰に座りぼーっとしている。
???「やっと見つけた〜!」
和也「あっ。美玲、どうしたの?みんなとご飯行ったんじゃないの?」
美玲「ん?みーぱんは最初から和君といる予定だったよ?ちょっと待っててねって言ったじゃん!」
和也「そうだったんだ。置いて行っちゃってごめんね?なら一緒に休憩しよ?」
美玲「うん!あーお腹空いた〜!和君はご飯食べた?」
和也「まだだよ。口の中がまだ変な感じがして食べれなくって」
美玲「あははっ。あれは強烈だったね!でも、なんか喉がいつもと違う感じかするよ!」
和也「ほんと凄い人が来てくれたね」
美玲「うん。生田さんも七瀬さんも私達の為にね。絶対期待に応えなきゃ!」
和也「美玲達なら絶対できるよ。」
美玲「うん!!ありがと!頑張るよ!」
ご飯を食べ終わり美玲とゆっくりする。
美玲「なんか眠たくなってきちゃった〜」
美玲はお腹いっぱいになったせいか、目がうとうとしていた。
和也「時間になったら起こすから寝てていいよ?」
美玲「ありがと・・・スゥー。」
美玲は和也の肩に頭を預けて眠りについた。しばらくして、美玲を起こして体育館に戻る。そして、午後のレッスンが始まった。
生田「午前中はボイストレーニングのやり方を教えたから、午後は腹式呼吸のやり方を教えるね!みんな仰向けで寝てみて!」
生田さんの指示通り仰向けで寝る。
生田「寝ると背中が固定されて、自然に腹式呼吸になるから、鼻で息を吸って感覚を覚えて!」
みんなはしばらく寝ながら呼吸をしている。
生田「それじゃあ起き上がって、鼻からゆっくり息をして、おへその下に息をためていくイメージをしてみて!息を吐く時は口からで、鼻で吸った時よりも、倍の時間をかけるようにゆっくり吐き出すの!とりあえず意識しながら5セットやってみよう!」
みんなは生田さんが言った通り、ゆっくり意識しながら腹式呼吸の練習をして5セットやり終える。
生田「おっけー!じゃあ今の感覚を意識しながら、もう一回歌ってみよ!和也君音楽お願い!」
和也は音楽をかけてみんなは歌い出す。すると、先程とは比べ物にならないぐらい声が出ており響いており、歌っているみんなもびっくりしている。
生田「歌ってみてどうだった?」
京子「全然違った。声が出しやすい!」
明里「いつも出しにくいところも、スムーズに出せました!」
生田「今やったのが基本だからね!毎日欠かさずやろうね!」
『はい!!ありがとうございます!』
そして、しばらく生田さんのレッスンが続いて、部活が終わる時間になる。
白石「はい!今日はここまでね!」
『お疲れ様でした!!』みんなは片付けをして部室に戻り始める。すると、「♪〜」白石先生の電話が鳴った。
白石「もしもし。今学校だよ。えっ!?今日!?うん。わかった。後でね。」
白石先生は電話を切ると困った顔をしていた。
和也「どうかしたんですか?」
白石「ちょっとね。あっ!!そうだ!佐藤君!先生の一生のお願い聞いて!?」
先生からのお願いはとんでもないお願いだった。
部活が終わり家に着いた。
和也「ただいまー!」
母「おかえり!聞いた!?あのミュージカル女優の生田絵梨花がこの町に来ているって噂・・・」
生田「初めまして!生田絵梨花です!」
『えーーー!!!』母さんはびっくりして大声で叫んだ。
〜数十分前〜
白石「一生のお願い聞いて!」
和也「自分に出来ることならいいですけど、どうかしましたか?」
白石「今日から絵梨花が家に泊まる予定だったんだけど、親がこっちに来ちゃって泊まることになっちゃったのよ。だから、今日だけ絵梨花を佐藤君の家に泊めてあげれないかな?」
和也「えっ!?家にですか!?」
白石「だめかな?」
生田「なになに?どうしたの?」
生田さんがこっちにきたので、事情を説明した。
生田「えー!和也君の家に泊まれるの〜?行きたーい!!」
和也「ほんとに家なんかでいいんですか?」
生田「うん!逆に迷惑じゃないかな?」
和也「たぶん母は喜ぶと思うので大丈夫だと思います」
白石「佐藤君ありがと〜!恩にきるよ!」

和也「という流れで家に泊まる事になったから」
生田「よろしくお願いします!」
母「いえ!こちらこそ来ていただいてありがとうございます!ほんとに嬉しいです!」
母は生田さんのファンらしく、いまだに信じられないようだった。
母「そう言えば和也?みんなはまだ来ないの?」
和也「みんな?なんのこと?」
「ピンポーン」インターホンが鳴ったので、玄関を開けると予想をしてない出来事が起きたのであった。

しゃもじ ( 2021/05/21(金) 16:48 )