日向高校




























小説トップ
第11章
お互いの課題
七瀬さんが来てくれて、レッスンを再開する。今日はお互いのパフォーマンスを見て、今後の課題を見つけ克服していくことになっている。
松村「まずはうちからやるね!」
『お願いします!』みんなはステージ前に座る。そして、曲が流れた。櫻坂さんのパフォーマンスは圧巻だった。力強い踊り、歌声も響いていた。そして、パフォーマンスが終わる。みんな拍手をしているが空気は重い。
松村「どうだった??なんか課題あったかな?」
みんなは何も言えなかった。それぐらい完璧だと思ったからだ。すると、その空気を感じ取ったのか、七瀬さんが喋り出す。
七瀬「力強いダンスだったね!ただ、前半飛ばしすぎて、後半が体力が無くなって、ちょっとズレてたように見えるね!ペース配分は考えた方かいいかな?それか、最後まで全力にできる体力をつけるか。でも、今後ライブをやるなら一曲じゃないから、ペース配分は大事になるね!」
『はい!ありがとうございます!』
松村「なーちゃん厳し〜!」
白石「じゃあ次はこっちがやるね!みんな移動して!」
みんなはステージ裏に移動するが足取りは重かった。
和也「ねぇ、櫻坂さん凄かったね!」
彩花「監督、今それ言う?気持ちが落ちてるのに」
和也「なんで落ちるの?」
鈴花「あんな迫力があるダンスを観たら誰だって落ちますよ。」
和也「確かに凄かったけど、みんなにはみんなの良さがあるじゃん?」
美玲「私達のよさ?」
和也「うん!俺はずっと練習を観てきて、毎回みんなのダンスを観るたびに元気をもらってるよ?ずっと笑顔で元気にしてくれる。ハッピーオーラっていうのかな?別に櫻坂さんに合わせる必要はない。櫻坂さんには櫻坂さんの良さがあって、日向には日向の良さがある。だからいつも通り楽しく笑顔で頑張ろ?みんなの想いは絶対伝わるから!大丈夫だよ!」
『はい!頑張ります』みんなは強張ってた表情から笑顔になった。
和也「うん!じゃあ行ってらっしゃい!楽しんでおいで!」
みんなはステージに行く。すると菜緒が近づいてきて抱きついてきた。
菜緒「ありがと。元気出た。がんばるね」
和也「うん!応援してるから!」
菜緒は頷き、ステージに向かった。曲がかかり、みんなは笑顔でパフォーマンスをしていた。やっぱりみんなは笑顔が1番だ。パフォーマンスが終わると、櫻坂さんは拍手をしてくれた。
白石「どうだったかな?」
友香「私達とは違って、みんな楽しそうで。私達は踊ることに集中しちゃったけど、観てる人を楽しませるのも大事だと感じました!」
白石「ありがと!何か課題はあるかな?」
由依「ん〜。私達と一緒で後半の踊りのズレが気になりますね。」
白石「小林さんありがと。確かに後半は気になったね。なーちゃんはどう?」
七瀬「ん〜!やっぱダンスに気が取られて、歌が疎かになっているかな!ダンスに慣れてきたら、歌も意識していかないと!」
『はい!ありがとうございます!』
白石「なーちゃんありがと!それじゃ、お昼休憩にして、午後からは各学校で課題の克服をしましょう!」
七瀬「まいやん、歌はいくちゃんにお願いするの?」
白石「そうね〜。絵梨花に時間があればお願いしたいかな。」
和也「そのいくちゃん?って方はどんな人なんですか?」
白石「歌がすごく上手いのよ!なにより可愛い!」
七瀬「そのうち会えるから自分で確かめた方がいいかもね!」
和也「そうですね!楽しみです」
お昼ご飯を食べて、また木陰の下に行き横になるも、眠気が襲ってきて寝落ちしてしまった。少しすると、肩らへんに重みを感じて目を覚ます。重みの先に目を向けると、かとしと美玲が寝てた。2人とも気持ちよさそうに寝ており、起こすのもかわいそうだったのでそのまま寝かせることにした。20分程すると2人が目を覚ました。
和也「2人ともおはよ」
美玲「和君?あれ?いつの間にか寝ちゃってた」
史帆「としちゃんも。和君が寝てたから一緒に横になったら寝落ちしてた!」
和也「2人とも疲れてたんだね?ところでどうしてここに?」
美玲「和君に会いたくなったから!さっきのステージ裏での和君の言葉が嬉しくて」
史帆「みーぱんと和君に会いたいって話してたら、ここにいると思って会いにきた!」
和也「そうなんだ。2人ともさっきは輝いてたよ」
史帆「ほんと?ほんとに?としちゃんにハマった?」
和也「うん、ハマったよ」
史帆「やったぁ〜♪嬉しい〜!」
美玲「ねぇ?みーぱんは?」
和也「凄い可愛いかったよ。ダンスも安定してた」
美玲「嬉しい〜♪午後からも頑張れちゃう!!」
和也「ならよかった!そろそろ時間がだし行こっか?」
史帆「としちゃん頑張るぞぉ〜」
美玲「みーぱんも頑張るぞぉ〜」
こうして3人は体育館に向かって行った。

しゃもじ ( 2021/05/18(火) 23:31 )