日向高校




























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第8章
運命の選抜リレー
白石「これでよしっ!とりあえず消毒は終わったけど、体育祭終わったら、念のために病院に行きましょう。」
和也「わかりました。」
白石先生は和也の治療を終えると戻っていった。
「先輩!!!」1年生の応援席の方から菜緒と美玖が来てくれた。
美玖「先輩大丈夫ですか??」
菜緒「怪我してる・・・」
泣きそうになる2人。
和也「大丈夫だよ。足がもたれて転んじゃったよ。馬鹿だよね」
和也は2人に心配させまいと笑う。
菜緒「これじゃ選抜リレーは出れないよね。」
和也「でるよ。」
美玖「でもこれじゃ・・・」
和也「ただの擦り傷だから大丈夫!2人ともリレー出るんだよね?手を抜かないでね?どっちが勝っても恨みっこなし!」
美玖「わかりました。私達も頑張ります!」
「次の競技綱引きが始まります。出場選手は入場口に集まり下さい。」
菜緒「なら応援があるので戻ります。」
菜緒と美玖は戻っていった。久美が近くに来る。
久美「ほんと佐藤君は不器用だよね。」
和也「あの2人には絶対言わないで。」
久美「2人には言わないよ。絶対気にしちゃうから。でも、ごめん。としちゃんとみーぱんには話しちゃった。」
史帆「久美を責めないで!私達が無理矢理聞いたの!」
美玲「和君、久美は悪くないから!!」
和也「大丈夫。怒ってないよ。佐々木さん1人に抱え込ませてごめんね?」
史帆「和君、私達頑張るから!絶対リードして和君にバトン渡すから!」
美玲「和君はみーぱん達が守るから。」
和也「ありがと・・・。」
和也はみんなの優しさで泣きそうになったが我慢した。
和也「綱引き応援しよ!」
綱引きは選抜リレーに選ばれなかった人で競技が行われる。各学年で1回ずつ勝負することになっている。2年生は意地を見せて1年、3年に勝ち1位で綱引きを終えた。
残るは選抜リレー。順位は1位3年、2位1年、3位2年の順だが、点差は僅差で、リレーで1位になった学年が優勝になる。選抜リレーは男子、女子交互に走り、アンカーはトラック一周走ることになる。
「いよいよ、最後の種目になりました。選抜リレーに出場する選手は入場口に集まって下さい。
「行こうか。」和也達は入場口に向かった。選手が入場に会場は今日1番盛り上がっていた。
後輩A「怪我してるからって言い訳しないで下さいよ。」
和也「わかってる。」
先輩A「怪我したのに出てきたのかよ。」
和也「あなたには負けませんから。」
「位置についてよーい!パァン」
選抜リレーがスタートした。先頭は美玲だ。美玲が今までにないぐらいの速さで走る。「みーぱんいけ〜!!」応援席から大きな声が聞こえる。美玲は一位でバトンを渡す。第二走者が3年に抜かれて2位になる。次に佐々木さんにバトンが渡る。必死に食らいつき、ほぼ差がない状態で、次にバトンを渡す。1位、2位、3位の差が広がらない。次に2年は潮さんにバトンが渡る。1年は菜緒だ。潮さんが3年を抜き1位になる。菜緒も続いて3年を抜き2位になった。
(よかった。菜緒も真剣に走っている。)和也は安心していた。次々に進んでいき、1年は美玖にバトンが渡る。美玖が2年を抜き、1位になる。次の走者に変わり、少しあった1年との差がなくなり、アンカー前のかとしにバトンが渡る。1年は渡邊さん。女子リレーのアンカー対決の再現になり、盛り上がる会場。(足が痛む。感覚が少しなくなってきた)和也は集中できていなかった。
「うおー!!!」会場が湧き、我にかえると、かとしが渡邊さんを抜いていた。
史帆「和君!!」
かとしからバトンを渡されて和也は走り出した。

しゃもじ ( 2021/05/06(木) 22:49 )