日向高校




























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第7章
加藤家にようこそ
和也「お邪魔します。」
和也は緊張しながらかとしの家に入った。リビングに案内してもらう。
夏帆「和也おにーちゃーん」
夏帆ちゃんが足に抱きついてきたので、和也は抱っこをした。
「こらっ。夏帆。はじめまして。史帆の母です。」
和也「はじめまして。佐藤和也です。」
史帆母「先日は夏帆をありがとうございました。」
和也「いえいえ。偶然だったので。夏帆ちゃんが無事でよかったです。」
史帆母「史帆が言う通り優しい人ね。」
史帆「そうだよ!和君は誰にでも優しいんだぁ」
史帆母「まだご飯できていないから、ゆっくりしていて」
和也「はい。分かりました。」
夏帆「和也お兄ちゃん遊ぼっ」
和也「いいよ。何して遊ぶ??」
夏帆「うーんとね、うーんと、おままごと!」
和也「いいよ。やろうか。」
夏帆「史帆お姉ちゃんも〜!」
史帆「いいよ。やろっ!」
かとしと夏帆ちゃんとおままごとをしていた。「ただいまー!」誰かが帰ってきてリビングを開ける。「君は・・・」和也は立ち上がり挨拶をする。
和也「はじめまして。佐藤和也です。」
史帆母「お父さんおかえりなさい。この方は先日夏帆を助けてくれた子よ。」
史帆父「おぉー!その節はありがとう。ほんとに感謝しているよ。」
和也「いえ。夏帆ちゃんに何もなくてよかったです。」
夏帆「和也お兄ちゃんまだ終わってないよ〜」
史帆父「ははっ。すっかり懐かれてるな!母さん。風呂に入ってくるよ。和也君ゆっくりしていってくれ!」
和也「はい!ありがとうございます。」
しばらくおままごとをしていると、
史帆母「ご飯できましたよ〜!」
和也「夏帆ちゃんご飯できたって。行こっ?」
夏帆「えぇ〜まだやりたい!」
史帆「言うこと聞かないと、和也お兄ちゃんが遊んでくれなくなっちゃうよ?」
夏帆「やだぁ〜ご飯食べる」
和也「いい子だね。」
夏帆ちゃんの頭を撫でる。
かとしのお父さんもお風呂から出てきて、みんなでご飯を食べる。
史帆父「和也君は最近こっちに引っ越してきたんだってね?どうだい日向町は?」
和也「ほんとにいい町です。商店街の人もみんな温かいです。」
かとしのお父さんは嬉しそうな顔をしていた。
史帆母「和也君は史帆の部活の監督なんですってね?史帆はちゃんとやってる?」
史帆「ちょっとママ!変なこと聞かないでよ!」
和也「史帆さんはちゃんとやっていますよ。後輩の面倒見もいいですし、元気で優しいです。」
史帆「ちょっと和君〜」
史帆は照れながら和也の肩を叩いている。
史帆母「そうなのね?この子パパに似て、へにょへにょ喋るから心配で!」
確かにかとしとお父さんの喋り方は少し似ていた。優しい雰囲気もお父さんに似たのだろうと思った。
史帆母「それに、和也君は体育祭の応援団なんですってね?史帆がカッコいいんだよぉ〜ってずっと話してくれるから。」
史帆「ちょっとママほんとにやめてぇ〜!」
和也「なら、本番も史帆さんを幻滅させない様に頑張らないといけないですね。」
史帆父「和也君は選抜リレーは走るのかい?」
史帆「和君は2年生の男子で1番足が速いんだよ!だからアンカー走るんだぁ」
史帆父「そうなのかい!応援しに行くから頑張って」
和也「はい!ありがとございます。」
夏帆「夏帆も和也お兄ちゃんと史帆お姉ちゃんの応援に行く〜!」
和也「夏帆ちゃんありがとう。そうだ、夏帆ちゃん。今度お兄ちゃんとお姉ちゃんとお出かけしようか?」
夏帆「うんいきたーい!」
和也「どこ行きたいかお姉ちゃんと話してね?」
史帆母「夏帆良かったわね!」
ご飯も食べ終わった。
和也「ごちそうさまでした。美味しかったです。」
史帆母「お口に合って良かったわ!」
史帆「和君、私の部屋にいこ!」
和也「片付けしないと。」
史帆母「そんなのいいわよ!いってらっしゃい!」
和也「すみません。ありがとうございます。」
史帆は和也の手を引いて部屋に行く。
史帆「あぁー恥ずかしかった」
史帆は部屋に入るとぐったりしていた。
和也「優しいお父さんとお母さんだね。あのお父さんとお母さんだから、かとしは優しく育ったんだね」
史帆「そうかな?ありがと。和君体調は大丈夫?」
和也「大丈夫だよ。もう元気だよ。あの時はありがとね?」
史帆「ほんとに心配したんだから。和君に何かあったら嫌だもん。」
かとしは少し涙声になり、和也に抱きつく。
和也「かとしありがと。」
史帆「うん。和君。チューして?」
和也はかとしにキスをする。かとしは和也口に舌を入れ込む。「グチュ、グチュ」次第にお互いの唾液が絡む音がする。口を離すと糸が引いていた。
史帆「みんながいるから続き出来ないなぁ〜」
かとしが寂しそうに呟く。
和也「そうだね。今日は我慢だね。」
史帆「また今度してくれる?」
和也「かとしが良ければね?」
史帆「和君ならいつでもいいもん。」
かとしは再びキスをする。
時間になり和也は帰る準備をする。部屋を出て、かとしの両親に挨拶をした。「またいつでも来てね?」そう言ってくれて玄関まで見送ってくれた。
史帆「かずくーんありがと〜!」
かとしは手を振ってくれて、和也は加藤家を後にした。

しゃもじ ( 2021/05/05(水) 22:08 )